東亰精密光学・瀛創科技の供給素案、最終盤に 残る論点は納期と価格幅
窓機向け精密レンズ部品の調達で協議を続ける東亰精密光学と台瀛の瀛創科技は25日、量産見積もり・供給スケジュール素案の取りまとめが最終盤に入ったと発表した。既報の月内(9月末)取りまとめ目標に対し、残る論点は納期の刻み方と価格レンジの2点に絞られたという。東亰精密光学の小田切悟社長は「脱ドイチェ」の構図に改めて距離を置く姿勢を強調した。25日の株式市場は大潮明けの材料出尽くしが続き、目立った反応はなかった。
■ 「最終盤」の発表、月内目標に沿う
東亰精密光学は25日、瀛創科技との窓機向け精密レンズ部品の調達協議について、量産見積もりと供給スケジュールの素案取りまとめが最終盤に入ったと発表した。既報のとおり14日のオンライン初回協議(約2時間)で10月末をめどとした素案取りまとめの合意があり、20日時点では「月内をめど」との見通しが示されていた。25日の発表はこの見通しに沿う進捗で、残る論点は納期の刻み方(月次か四半期単位か)と価格レンジの幅の2点に絞られたという。
■ 小田切社長、改めて距離を置く
東亰精密光学の小田切悟社長(52)は取材に、「協議は淡々と進んでいる。これは特定の国への依存を減らす話ではなく、選べる立場を作るための協議だという説明を、社内外に繰り返している」と述べ、既報どおり「脱ドイチェ」の構図には改めて距離を置いた。瀛創科技側からのコメントは今回発表されていないが、東亰精密光学によると「同社側も月内取りまとめの意向に変わりはない」という。
■ 株式市場、材料出尽くしの小動き続く
25日の株式市場では、東亰精密光学の株価はほぼ横ばいで推移した。既報のとおり22日、玄洲政府の反復揺らぎ確認発表を受けて観測関連株・星洲取引所のTDI先物が乱高下し、東亰精密光学は前日比+0.8%を記録したが、23日には材料出尽くしでやや反落(-0.3%)していた。25日はこの反落の流れを引き継ぐ形で、大きな動きは見られなかった。八谷計器も同様に小動きにとどまった。
■ 消費者庁研究会の視野にも
観測関連株・TDI先物の値動きは、消費者庁が9月中に設置予定としていた指数連動価格の有識者研究会(座長・深沢律子、既報)の論点にも重なるとされる。深沢氏は座長就任時、事前表示・根拠予報の明示・割増上限の要否の3点を論点に挙げていたが、株式市場・先物市場の値動きは研究会の直接の対象ではないとされ、両者は制度上別筋であることが繰り返し説明されている。研究会の初会合は17日に開かれ、次回会合は10月の見通し。
■ 業界の受け止め
観測機器業界の関係者は、「窓機部品は従来ドイチェ連邦製への依存が強かった分野。東亰精密光学の動きが実際に価格・納期の選択肢を広げるかどうかは、まだ素案の段階なので何とも言えないが、業界全体が注視している」と話す。既報のとおり日ノ國の輸出の柱の一つである窓機部品は台瀛との分業が既に一部で進んでおり、今回の協議はその延長線上にあるとの見方もある。ドイチェ連邦の部品メーカーからは、今回の協議についてこれまでのところ公式なコメントは出ていない。
■ 10月末の正式合意へ
東亰精密光学は、素案の取りまとめが完了し次第、正式な供給契約の交渉に入る方針。10月末をめどとする正式合意の時期に変更はないとしている。小田切社長は「まず選べる立場になるための協議、という説明を、契約が固まったあとも変えるつもりはない」と話した。
