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深川の犬系自治会、来年の「三氏族秋祭り」へ太鼓の稽古始め

2026年(透暦52年)10月19日 (社会部・汐入梨花) English

©東亰新報

深川の犬系自治会は19日、来年2日間に拡大することで合意した仮称「三氏族秋祭り」(既報・17日)に向け、太鼓の稽古を始めた。港湾・消防の仕事に多いとされる犬系氏族にとって、祭礼の太鼓は代々の技を受け継ぐ場でもある。会長の戌亥浩二(56)は「来年は狐系・熊系と並んで出る。恥ずかしい音は出せない」と意気込みを語った。

■ 既報の合意、さっそく動き出す

既報(17日)のとおり、深川の犬系・熊系自治会と亀戸の狐系自治会(早乙女丈会長、既報)は、来年の氏族合同秋祭りを2日間に拡大し、仮称「三氏族秋祭り」とすることで合意していた。合意からわずか2日後の19日、深川犬系自治会は会館で太鼓の稽古を始めた。会長の戌亥浩二(56、漂着二世・犬系)は「会期が決まったとたん、みんな自分から太鼓の前に並び始めた。待ちきれなかったんだと思う」と笑った。

■ 港湾・消防の家系、太鼓は技の証

08既報どおり、犬系氏族には港湾・警備・消防の仕事に就く人が多く、祭礼の太鼓はその家系らしさを示す場とされている。戌亥自身も元消防局員で、現役時代は放水の合図に太鼓の間合いを使ったこともあるという。「太鼓の呼吸と、放水の呼吸は似ている。どっちも、ためてためて、一息に出す」と話した。稽古には現役の消防局員や港湾作業員も交代で参加しており、仕事の合間に会館へ駆け込んでくる姿も見られた。

■ 「恥ずかしい音は出せない」

来年は狐系・熊系と並んで同じ会期に出ることになる。戌亥は「亀戸さんの屋台も、山手の熊系さんの料理も立派なもの。こっちが締めくくりの太鼓で見劣りしたら、犬系の名が立たない」と意気込んだ。稽古に加わった20代の消防局員は「太鼓は子どものころから叩いているが、来年は氏族の代表として出ると思うと、いつもより力が入る」と話した。

■ 合同実行委員会、会場・日程は11月に

深川の犬系・熊系、亀戸の狐系による合同実行委員会は、既報どおり早乙女丈会長らが中心となって調整を続けている。会場・具体的な日程の決定は11月の見通しで、三つの氏族が初めて同じ会期に出る行事として、地元の関心はすでに高まっている。戌亥は「結婚や対立も含めて、氏族同士はいろいろあった。それでも太鼓の音を重ねられる日が来るなら、悪くない話だ」と締めた。

■ 若手「氏族の墓の作り方も違うと初めて知った」

稽古に顔を出した20代の港湾作業員は「犬系と狐系で墓の作り方が違うと、今回初めて知った。太鼓の稽古の合間に先輩たちがそういう話をするのが面白い」と話した。08既報どおり氏族ごとに言葉の訛り・祭り・墓の作り方・料理が異なるとされ、来年の合同祭りは、こうした氏族間の違いそのものを見せ場にする方向で検討が進んでいるという。戌亥は「違いを隠して一つに見せるより、違ったまま並んで太鼓を打つ方が、よっぽど見応えがある」と話した。

■ 犬系と熊系、合同稽古も検討

既報どおり山手の熊系自治会も来年の合同祭りに参加予定で、深川犬系自治会は熊系側と合同稽古の日程を調整中という。戌亥は「熊系さんの料理の仕込みの合間に、うちの太鼓の音が聞こえるようになったら面白い。来年の本番までに、一度は顔を合わせて音を揃えたい」と話し、氏族を越えた交流への意欲を見せた。

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