尾追い中学生大会、深川第二が初優勝 決勝は取り7-5
学生尾追いの秋季大会決勝が4日、亀戸第二体育館で行われ、深川第二中学校が、春の全国王者・城北学院中学校を取り7-5で下し、創部3年で初優勝を果たした。決勝点を挙げたのは1年生の浅利奏選手(14)。尾追いの学生大会で、創部から3年以内の学校が優勝するのは過去10年で初めてという。
■ 尾追いという競技
尾追いは、学生シーズンが9〜11月、プロ化されたリーグは冬に開催される十競技の一つ。腰に下げた布製のマーカーを取り合う団体競技で、取った本数の差で勝敗が決まる。氏族によっては本物の尾を持つ生徒も出場するが、競技規則上、尾そのものに触れることは固く禁じられており、マーカーの着脱位置も尾から十分に離した腰の横に統一されている。審判資格を持つ指導者は「尾を持つ生徒が増えてから、規則の周知を徹底する必要性が増した。今日の決勝でも、審判団は反則の有無を普段より慎重に確認していた」と話した。
■ 創部3年、決勝で王者を破る
学生尾追いの秋季大会は、春の全国大会に続く学生シーズンの集大成として毎年9〜11月に開催される。4日の決勝は、春の全国王者・城北学院中学校と、創部3年目の深川第二中学校の対戦となった。試合は序盤から取り合いが続く展開で、終盤に深川第二が連続で2本を奪い、最終的に取り7-5で勝利を収めた。深川第二の尾追い部は、既報の壁上競走部ほどの部員数はなく、総勢12人の小規模な部という。
■ 決勝点は1年生
決勝点を挙げたのは、入学したばかりの1年生・浅利奏選手(14)。残り1分を切った場面で、城北学院のマーカー(尾を模した布製の目印)を取り切った。試合後、浅利選手は「先輩たちが前の試合で見せてくれた動き方を、ただ真似しただけです。自分が決めるとは思っていなかった」と話し、顧問は「1年生にあれだけの場面を任せられたのは、本人の度胸と、上級生が作った流れのおかげ」と評した。
■ 「負けを知っている先輩たち」が支えた
深川第二の尾追い部は3年前の創部直後、1、2回戦で連敗が続いた時期が長かった。主将の3年生は「自分たちは負けを知っている代だった。だからこそ、1年生が舞台に立ったときに、変に緊張させない空気を作ろうと決めていた」と振り返る。城北学院の主将は「相手が格下だという空気は部内になかった。負けて悔しいが、3年でここまで来た相手に拍手を送りたい」と語った。
■ 小規模校の戦い方
深川第二の尾追い部には専用のコーチがおらず、顧問が他競技の経験を頼りに指導してきたという。顧問は「尾追いの専門知識はほとんどなかった。できたのは、部員同士の距離感を詰める練習だけだった」と振り返る。決勝後、応援に駆けつけた保護者の一人は「3年前は練習場所すらなく、体育館の隅を借りてやっていた。今日の決勝のスタンドを見て、ここまで来たのかと驚いた」と話した。大会本部は、今回の優勝を受けて来季から小規模校向けの指導者派遣制度を試験的に設ける方針を明らかにしている。
■ 氏族の垣根を越えたチーム
深川第二の部員には、既報の氏族合同秋祭りで名前の挙がった犬系・熊系の家系の生徒も含まれ、顧問は「尾を触られる競技だからこそ、氏族間の信頼がないと組めない面がある。今季のチームはその意味でも珍しい組み合わせだった」と話した。尾追いは学生シーズンが9〜11月、プロ化されたリーグは冬に行われる既報の通り。深川第二は、今後プロ化リーグの育成枠への推薦対象にもなる見通しという。



