忍競「夜長杯」エントリー発表、霧生伊織は3連覇へ 組合にブリタンから史上初の参戦希望
監視業組合は7日、11月開催の忍競「夜長杯」の出場エントリーを発表した。既報の2連覇中の霧生伊織選手(29)が3連覇へ名を連ねる一方、組合には今回、ブリタンの潜行監視員団体を名乗る人物から初めての参戦希望が届いていることも明らかになった。審査はまだ始まっておらず、海外選手の参加が実現するかどうかは未定という。
■ 「聞こえないのが仕事」の選手が、また名を連ねる
忍競は、気配検知器の反応回数を速さと静けさの合成点で競う夜間の障害走で、既報のとおり「夜長杯」は11月開催、「短夜杯」は6月開催と季節で分かれている。監視業組合が7日発表したエントリーには、既報の潜行監視員・霧生伊織選手(29、伊賀系)の名前が、2連覇中の肩書きのまま載った。霧生選手は「聞こえないのが仕事です、とは言っても、competitionの場では聞こえてしまう側の気配も拾わないといけない。3連覇という数字より、今年もいつもの夜のコースを走れることのほうが嬉しい」と話した。
■ ブリタンから初の問い合わせ
組合によると、今回のエントリー受付期間中、ブリタンの潜行監視業に相当する団体を名乗る人物から、観戦ではなく選手としての参戦を希望する問い合わせが初めて届いたという。組合広報担当者は「海外からの見学申し込みはこれまでも全部断ってきたが、選手としての参加希望は今回が初めてだ。既報のとおり『ニンジャ』として海外で有名になっている以上、こういう申し出が来るのは時間の問題だったのかもしれない」と話した。
■ 審査は未着手、実現は未定
組合は、参戦希望者の技能や資格をどう審査するかという規程自体が現時点で存在しないとして、「今回の夜長杯に間に合わせて何かを決めるつもりはない。拙速に受け入れるのも、無条件に断るのも、どちらも組合の流儀に合わない」との立場を示した。既報の連載計画でも触れられてきた「初の海外選手参加」の可能性について、組合長・甲賀総一郎氏(64)は「忍者と呼ぶなと言いながら、取材には必ず応じる、というのが私のやり方だが、今回は即答できる話ではない。来年の短夜杯までに何か決められればと思っている」と述べ、11月の夜長杯での実現には慎重な見通しを示した。
■ 国内選手の反応
既報のとおり霧生選手と並ぶ出場常連の一人は「海外選手が本当に来るなら、気配の消し方の文化そのものが違うだろうから、見てみたい気持ちはある。ただ、今年はまず自分の走りに集中する」と話した。学生時代から忍競を見てきたという観戦ファンの一人は「ルールを解説しないまま毎年結果だけ出るのがこの競技の良さなのに、国際化すると説明が増えてしまうのでは、という心配もある」と、変化への戸惑いも口にした。
■ 今後
組合は、ブリタン側からの参戦希望について、まずは書面でのやり取りを続ける方針。11月の夜長杯自体は既報どおり国内選手のみで開催される見通しで、審査規程の検討は来年の短夜杯に向けて進められるという。


