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漫才コンビ「潮見橋」結成5年 相方ロボットと初の単独ライブへ

2026年(透暦52年)10月15日 (文化部・芸能・小柳ちひろ) English

©東亰新報

人間と掃除型の共生ロボットが組む珍しい漫才コンビ「潮見橋」が15日、結成5周年を記念し、来月に初の単独ライブを開く。つっこみ役の滑川大輔さん(31)は「ロボットの相方としては、うちが一番長く続いている組だと思う」と話す。

■ 「ボケはロボットの方」

漫才コンビ「潮見橋」は、潮見橋商店街の路上劇場を拠点に2021年から活動する2人組。と言っても、片方は人間ではない。相方は商店街で使われていた掃除型の共生ロボット「ハリセン」で、つっこみ役の滑川大輔さんが、ハリセンの動きや作動音を「発言」として扱い、漫才として組み立てる形が持ち味になっている。滑川さんは「よそから見ると変わった組み合わせだと思うが、こっちはもう5年もやっているから、ハリセンの『クセ』が全部分かる。むしろ人間の相方より息が合っている自信がある」と笑う。

■ 結成のきっかけは「壊れかけの掃除機」

結成のきっかけは、商店街の清掃業務で長年使われてきたハリセンが、部品の生産終了で動きが不安定になりつつあったことだった。滑川さんは「廃棄される前に、最後にひと働きさせてやろうと思って、路上で簡単なネタをやってみたのが始まり。思った以上にウケて、気づいたら5年続いていた」と振り返る。既報の「似せすぎ規制」のもと、非ヒト型の共生ロボットは芸能への出演が認められており、潮見橋はその枠組みを使った数少ない常設の芸人コンビとして紙面にも何度か登場している。

■ ロボ法制審の議論、現場はどう見るか

既報のロボット法制審では、常磐堂「四号」の作動音を「発言」として扱うかどうかが公聴会で紛糾した(既報12日)。滑川さんはこの一件について「うちはもう5年、ハリセンの作動音を漫才のセリフとして扱ってきた。審議会が何と呼ぶかは審議会の仕事だけど、舞台の上では、ハリセンの『声』として扱わないと漫才自体が成立しない」と話す。一方で「法律上の話と、舞台の上のお約束を混同されると困る、という気持ちも分かる。線引きは難しい問題だと思う」とも付け加えた。

■ 初の単独ライブは来月

潮見橋は結成5周年を記念し、来月中旬に潮見橋商店街の路上劇場で初の単独ライブを開くと発表した。これまでは音楽祭「岸辺の歌」や商店街の催しへの出演が中心で、単独での開催は初めて。滑川さんは「ハリセンの部品はもう手に入らないものも多いから、できるうちにやれることをやっておきたい、という気持ちもある」と話した。チケットの詳細は近日発表される。商店街の案内役は「潮見橋の二人を見に、ほかの地区からも客が来てくれるようになった。投札の名人・沢渡さんの稽古日とライブの日が重なると、商店街全体がにぎやかになる」と話している。

■ 「次の相方」は考えていない

ハリセンの後継機について尋ねると、滑川さんは「正直、ハリセンが動かなくなったときのことは、まだ考えたくない。別のロボットに乗り換えて『潮見橋2号』とかにするつもりは、今のところ全くない」と即答した。商店街が導入予定の新しい清掃ロボットについても「あの子はあの子の仕事がある。うちの相方はハリセン一人だけでいい」と線を引く。潮騒レコードの関係者からは「単独ライブの映像を記録に残しておいた方がいい」との助言も寄せられており、滑川さんは「残すかどうかはハリセンと相談する」と笑いながら話した。

■ 商店街の反応

潮見橋商店街の投札会の世話人は「うちの商店街は投札の沢渡さんや小此木さんだけじゃなく、潮見橋の二人のおかげでも賑わっている。5年という節目を、路上劇場という小さな場所で祝えるのが、この街らしいと思う」と話した。単独ライブの会場が路上劇場のままであることについて、滑川さんは「大きな会場でやる気はない。ハリセンが一番働きやすいのは、結局この路上だから」と説明した。

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