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東亰精密光学・瀛創科技、本契約交渉入り 10月末の正式合意を目指す

2026年(透暦52年)10月2日 (経済部・甲斐谷連) English

©東亰新報

東亰精密光学は2日、台瀛の電子部品大手・瀛創科技との間で、窓機用精密レンズ部品の本契約交渉に入ったと発表した。9月29日の供給素案正式合意を受けたもので、10月末の正式合意を目指す。小田切悟社長は「脱ドイチェ」の構図に改めて距離を置いた。

■ 素案合意から3日、本交渉へ

東亰精密光学は2日、9月29日に正式合意した供給素案(納期は四半期単位、価格レンジは基準額の上下8%)に基づき、台瀛の瀛創科技との本契約交渉を開始したと発表した。対象は窓機(定常窓の観測装置)用の精密レンズ部品。小田切悟社長は「素案の段階で詰め切れなかった細目を、年内の量産開始に間に合わせる形で詰めていく」と述べ、10月末までの正式合意を目指す方針を示した。

■ 瀛創科技側も体制整備

瀛創科技で本件を担当する業務部門の呉文軒氏は、本紙の取材に「素案合意までの約2カ月は短く感じた。本契約交渉はそれ以上に密度の濃いものになる」とコメント。同社は窓機部品の量産体制強化のため、現地工場に専任ラインを新設する検討にも入っているという。台瀛は日ノ國にとって窓機部品の主要供給国であり、既報のとおり観測装置の3分の1は台瀛製部品を使っている。

■ 「脱ドイチェ」からは距離

9月11日の協議開始発表以来、一部では「脱ドイチェ」の構図で語られることが多かった今回の調達先多様化について、小田切社長は改めて「ドイチェ連邦製部品への依存を断つための動きではなく、まず選べる立場になるための協議だ」と強調した。ドイチェ連邦は従来どおり精密光学分野の主要な取引相手であり続けており、同社は「どちらか一方を選ぶ話ではない」との立場を崩していない。

■ 市場の反応は限定的

2日の東亰取引所では、東亰精密光学株に目立った反応はなく、前日比でほぼ横ばいの値動きにとどまった。既報のとおり同社株は9月、窓条約関連の思惑から乱高下を繰り返し、月間では大幅高で越月している。市場関係者は「素案合意の時点ですでに織り込まれていた材料で、本契約交渉入りそのものは想定どおりの進行」と受け止めている。

■ 業界の受け止め

窓機部品の国内調達に詳しいアナリストは「台瀛との関係強化は数年前から進んでいた流れで、窓条約の交渉状況によって加速も減速もする話ではない」と分析する一方、「ただし今回のタイミングが、ノルディア連合議長の来亰や多国間協議の直前に重なったことで、意図せず政治的な文脈を帯びてしまっている面はある」とも指摘した。東亰精密光学は株主向けの説明資料で、今回の契約が売上高に占める比率を「現時点では限定的」としている。

■ 今後

本契約交渉は10月中、東亰と台瀛の双方で複数回に分けて実施される見通し。正式合意後は、来年前半の量産開始を視野に、部材の実機組み込み試験に入るとみられる。既報のノルディア連合議長の来亰(10月6〜7日)や、窓条約多国間協議(来月、ヘルヴェティア連邦)の行方によっては、窓機部品の調達戦略そのものが改めて政治的な注目を集める可能性もある。

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