第2窓「機構の海」、4回目も折り返し確認 次元調査課「再現性は高い」
第2定常窓「機構の海」で11日深夜から12日未明にかけて観測された開口でも、既報の「1から7で折り返す」鳴き交わしの規則が確認された。9月30日・10月2日・6日に続く4回連続の一致で、次元調査課は「再現性は高いと言ってよい」と踏み込んだ一方、意思疎通との断定は改めて避けた。
■ 74分間、また「1から7」
第2定常窓「機構の海」は11日午後11時58分から12日午前1時12分まで、74分間開口した。窓の向こうでは、自己修復する機械の群体が崩れては組み直る様子が観測されているが、今回も既報どおり、塔のような構造物のひとつが発する金属音の連打——通称「鳴き交わし」——の回数が1、2、3と増え、7で1に戻る規則が最初から最後まで崩れず続いた。
次元調査課によると、9月30日・10月2日・6日の観測でそれぞれ確認された規則と、音の高さ・間隔・持続時間のいずれも誤差の範囲で一致したという。担当者は「4回続けて同じ崩れ方のない規則が出てきた以上、再現性は高いと言ってよい段階に来ている」と述べた。
■ 「数えている」のか、「数えられている」だけなのか
ただし次元調査課は、この規則が何らかの意図を持つ行為なのか、単なる機構的な共振なのかについては、依然として判断を示していない。「規則があることと、意味があることは別です。崩れないからこそ余計に、意味を急いで見出したくなるのが怖い」と担当者は話す。バイブルの五原則にある「未解明の維持」にならい、紙面でも「意思疎通」の語は使わない。
一方で、この話題は窓の外でも思いがけない広がりを見せている。12日に開かれたロボット法制審の公聴会(別記事)では、共生ロボットの「意図のない規則的な動作」をどこまで発言や証言として扱えるかが論点になった際、委員の一人が「機構の海の塔と同じ問いだ」と述べ、資料としてこの観測記録が配布される一幕があった。次元調査課は「法制審の議論に資料提供はしたが、見解の援用については一切コメントしない」としている。
■ 窓番の記録
窓番の日誌には「7のあと、今日はいつもより長く静かだった気がする」との一文があったという。戸田輪が窓室を訪ねた際、担当の窓番は「同じ数え方が4回続いたことより、4回とも『静かな間』の長さが少しずつ違うことのほうが気になっている」と話した。この「間」の長さについては、次元調査課はまだ分析対象に加えていないという。
■ 第1窓・第5窓とは温度差
既報どおり第1窓「灯しの街」と第5窓「剣の国」が「熱い」窓として扱われてきた一方、第2窓は10月上旬まで比較的静かな定点観測の対象だった。今回で4回連続の一致が確認されたことで、次元調査課内では「観測の優先度を見直すべきだ」という声も出ているという。担当者は「どの窓に人手を割くかは限られている。ただ、崩れない規則が出てきた以上、無視はできない」と話した。
次の開口は不定で、次元調査課は観測を継続する方針。11月の外部有識者検討会にも今回の4回目の確認を資料として追加する見通し。



