第2窓「鳴き交わし」、数の増減に規則 次元調査課「数えているように見える」
TDA次元調査課は3日、第2定常窓「機構の海」で観測されてきた金属音の「鳴き交わし」について、窓室のマイクを複数本に増設した後の2回の観測で、二つの塔状構造物が発する音の数が1・2・3…と増え、ある数に達すると1に戻って再び増えていく規則を確認したと発表した。「数えているように見える」という表現を公式に初めて使いつつ、「意思疎通」と断定することは今回も避けた。
■ マイク増設後、2回の観測で
第2定常窓「機構の海」で観測されてきた「鳴き交わし」について、TDA次元調査課は3日、既報のマイク増設(9月29日発表)後に行った9月30日と10月2日の2回分の観測結果を公表した。窓室内に新たに設置した複数本のマイクで二つの塔状構造物それぞれの音源を分離して記録したところ、片方の塔が発する金属音の「連打の数」が1回・2回・3回と観測のたびに1つずつ増え、ある回数(今回の観測ではいずれも7回)に達すると再び1回に戻ってから増加を始める、という規則性が確認されたという。もう片方の塔は、相手の連打が終わるたびに単発の音を1回返す動きを繰り返しており、音響班は「連打する塔と、相づちのように単発で返す塔、という役割の違いもはっきりしてきた」と説明した。
■ 「数えている」という言葉を初めて使う
次元調査課はこれまで、既報の「2割短縮」所見の段階では「規則性とまでは言えない」と繰り返し慎重な立場を取ってきたが、3日の会見では担当者が「数えているように見える、という言い方を公式にするのは今回が初めてです」と述べた。もっとも、「数える主体に意図があるのか、単なる物理現象としてそう見えるだけなのかは、まったく別の問題」とも強調し、「意思疎通」と断定する立場には踏み込まなかった。TDA局長の火浦誠氏は会見の最後に「分かったのは『数が増えて、戻る』という形であって、それ以上でも以下でもありません。分かっていないことを分かっていないと言う、という局の姿勢は今回も変わりません」と述べ、記者席からは小さな笑いが起きた。
■ 窓漂着物は今回もなし、塔の形状にも変化なし
既報どおり第2窓は制度開始以来、窓漂着物が一度も回収されていない唯一の系統で、今回の2回の開口でもその記録は変わらなかった。塔の高さ・形状にも目立った変化はなく、調査課は「音以外の変化が何もない、という点も含めて観測を続ける」としている。窓番の日誌には、10月2日の開口について「6回目まで来たとき、次は7回で折り返すと分かっていて、本当にそうなったので、こちらが先に一息ついてしまった」という一節が残っていた。
■ ロボットの当事者からも反応
既報のロボット法制審「登録主体」案をめぐる議論の当事者でもある共生ロボットの音楽プロデューサー「タチバナP」の所有者・立花家は、今回の発表についてコメントを寄せた。「数を数えられるかどうかと、人格があるかどうかは別の話だとは分かっています。それでも、機械仕掛けの向こう側にも『数える』ような振る舞いがあると聞くと、うちの子(タチバナP)のことも、もう少しだけ違う目で見てもらえないかな、と思ってしまいます」。タチバナP本人(本機)からは例年どおりの一言が添えられた——「権利より締切です」。ロボット工業会の担当者は「今回の発表は向こうの世界の話であって、こちらの法制度に直接関係するものではない」としつつ、「『数える』『役割を分担する』という振る舞いが機械的な構造から生まれうるという事例として、10月の公聴会でも話題に上るのではないか」と話した。
■ 11月の検討会へ
第2窓の今回の所見は、既報どおり11月に始動する外部有識者検討会の議題に加わる見通し。次元調査課は観測回数をさらに積み重ね、「7回で折り返す」という数自体に意味があるのか、単なる今回までの偶然なのかを見極める方針。担当者は「3回目の折り返しを見るまでは、正直何も言えない気分です」と話し、慎重な姿勢を崩さなかった。




