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次元調査

第5窓「剣の国」、開口中に人の声のような音を初収録

2026年(透暦52年)9月30日 (科学部・次元調査・戸田輪) English

©東亰新報

TDA次元調査課は30日、亀戸の第5窓「剣の国」の開口中に、人の声のような短い音が初めて録音されたと発表した。既報の市場の賑わいや手押し車の音に混じって数秒間記録されたもので、次元調査課は「声だと断定できる材料はない」と慎重な立場を示している。

■ 開口41分、収録は3秒

第5窓「剣の国」は30日午前2時58分に開き、41分後の3時39分に閉じた。次元調査課によると、開口中盤の3時20分ごろ、既報の市場らしき通りの喧噪や手押し車の音に混じって、抑揚のある短い音が窓室のマイクに約3秒間記録された。担当窓番は日誌に「売り声のようにも、歌の一節のようにも聞こえた」と記している。

■ これまでの音とは違う「抑揚」

第5窓ではこれまでも市場の喧噪、手押し車の車輪の音、留め具や編み紐が窓室に落ちる音などが記録されてきたが、いずれも単発の物音か、継続的な雑踏音だった。今回の音は、次元調査課の音響担当者によれば「一定のリズムで高さが上下する」点が過去の記録と異なり、機械的な反復音とも、これまでの雑踏音とも波形が一致しないという。既報の第2窓「機構の海」で観測されている金属音の「鳴き交わし」とは周波数帯がまったく異なり、両者に関係を見いだす材料はないとしている。

■ 「声だと断定できる材料はない」

次元調査課は発表にあたり、「向こうがこちらを認識している証拠はない」という既報の立場を改めて強調した。担当者は「発声器官を持つ生物の音である可能性は排除できないが、市場の雑踏そのものに紛れる音を人の声と決めるのは早計」と述べ、「意思疎通」という言葉を使うことを避けた。録音データは専門研究機関への解析を予定しているが、既報の第2窓の音響解析と同様、結果が出るまでには数カ月を要する見通し。

■ 第7系統「灯しの街」との関係、依然未解明

第5窓では、既報のとおり第7系統「灯しの街」の「式」の札に似た札を持つ行列がたびたび観測されており、両系統の関係は検討課題として温存されてきた。今回の音声についても、担当者は「灯しの街の観測で人の声そのものを収録した例はまだない。似ているかどうかを比べる材料自体が今のところない」と述べ、関係づけを急がない姿勢を示した。既報の窓漂着物2点(留め具・編み紐)の鑑定が「未特定」で止まっていることとあわせ、第5窓は「分からないことが積み重なっている窓」だとある窓番は話す。

■ 外部有識者検討会の議題に追加

既報のとおり、11月上旬に初会合が予定される外部有識者検討会(座長・梶浦悦子)には、第2窓の塔の分裂、第3窓「見張り」の境界接近、第4窓の集落移動の3件が議題として内定していたが、次元調査課は今回の音声記録を4件目の議題として追加する方針を明らかにした。座長就任予定の梶浦氏は既報のコメントで「結論を急がないための会議」を掲げており、今回の音についても「聞こえた、という事実と、何が聞こえたか、という解釈のあいだに、まだ大きな距離がある」との見解を次元調査課経由で寄せている。

窓は30日午前中の予報では「閉」の見込みだったが、実際には未明のうちに開いており、開閉予報の精度そのものも次元調査課の継続的な検証課題として残る。

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