瑠海国王カイエ3世、東亰着 瑠海の国王による史上初の来訪 鵜飼市長に表敬
瑠海王国の国王カイエ3世(34)が19日午後、羽田空路で東亰に到着した。瑠海の国王が東亰を公式に訪れるのは史上初めて。到着会見のあと鵜飼素子市長への表敬訪問を行い、20日の鑑定協力協定拡大の署名式、21日の第1窓「灯しの街」見学を経て、22日に離亰する4日間の日程が本格的に始まった。
■ 羽田空路、定刻の着陸
瑠海王国の国王カイエ3世(34)を乗せた特別機は19日午後2時20分、羽田空路の東亰側発着場に定刻どおり着陸した。既報(18日)のとおり先行実務団が前日に到着を終えており、到着ロビーには外務省・宮内庁の儀典担当者のほか、東亰刀士会の刀士2人が整列して迎えた。機から降りたカイエ3世は、出迎えの列の前で足を止め、随行のトゥイ・マカレア侍従長(52、既報)と短く言葉を交わしてから歩み出たという。瑠海の国王が東亰を公式に訪れるのは、両国の外交記録が残る限り史上初めてのことになる。
■ 到着会見「灯しの街を、自分の目で」
到着会見は空港内の会見室で短時間行われた。カイエ3世は日ノ國語の通訳を介し、「東亰新報を配信で読み始めてから、この街のことを長く見守ってきた気持ちでいる。曾祖母がよく言っていた『見えるものを、見えないふりで済ませてはいけない』という言葉を、今回は自分の足で確かめに来た」と述べた。既報どおり「配信王」として知られる国王だが、今回の来訪では公式日程以外の配信は控える方針を改めて確認し、「言葉を配信するより、まず自分の目で見ることを優先したい」と語った。21日に予定される第1窓「灯しの街」見学への期待を問われると、「楽しみにしている、というのが正直な気持ちだ」と短く答えた。
会見に同席したマカレア侍従長は取材に「陛下がここまで寡黙に発言を選ぶ場に立つのは、私も久しぶりに見た」とコメントし、国王なりの緊張がうかがえたと話した。
■ 鵜飼市長への表敬、「数字の前に、まず礎を」
到着会見のあと、カイエ3世は市庁舎で鵜飼素子市長への表敬訪問を行った。既報(18日)で「数字より先に、まず粗相なく迎えることを考えている」と述べていた鵜飼市長は、面談後の取材に「国王陛下は、資料に書かれた数字の話より先に、鑑定協力で東亰に来る瑠海の技官たちの名前を自分から挙げられた。礎になる人の名前を先に覚えようとする方だと感じた」と振り返った。既報どおり11月に瑠海へ先行派遣される梅津肇・日和田香澄両技官の名前も、面談の中で話題に上ったという。
鵜飼市長は会談後、口癖の「数字を見てから騒ぎましょう」をもじり、「今日は数字より先に、まず礎を見てから騒ぎましょう、ということにしておきたい」と笑いを交えて記者団に語った。
■ 警備、昼の刀士・夜の監視員
警備は既報どおり東亰刀士会と潜行監視員の分業で進んだ。到着ロビーと市庁舎前には刀士が制服姿で配置され、市庁舎周辺の夜間巡回は監視員が担う。合同訓練の経験がある両組織の担当者は、取材に「昼と夜の分業そのままだが、国賓を迎える一日は、どちらにとっても気の抜けない日になる」と話した。警視庁は既報どおり「壁上競走最終節と同種の運用」として、特段の規模拡大は無いとしている。
■ 商店街にも祝祭ムード
来訪を前に潮見橋商店街などでは瑠海を思わせる色合いの旗や屋台が既報(18日の連載「ユメの現場から」)のとおり広がっており、19日の到着を境に、街の雰囲気は一段と上向いたという。地元の飲食店主は「国王様が本当にいらっしゃると分かると、やっぱり胸が高鳴る。うちも焼き菓子を増産した」と話した。
■ 本番は20日から
19日の日程はここで終わり、カイエ3世一行は都心のホテルに入った。本番となる署名式は20日、第1窓見学は21日に控える。外務省国際協力局審議官・雨宮悠一(55、既報)は「来訪自体が史上初という事実の重みを、まずきちんと受け止めたい。個別の協力案件を前に進めるのは、ここからの3日間の仕事だ」と話し、瑠海との関係が次の段階に進むかどうかを測る4日間が、ここから本格化するとの見方を示した。











