暫定148系統の金属柱、「数え方」は判明 「何を数えているか」は依然不明
既報のとおりヒンド連邦の数理解析班に解読が委託されている暫定148系統の金属柱について、第三鑑定センターは7日、中間報告を公表した。班の主任、アニルダ・ラーオ氏は「記号列が十進法に近い桁上がりの規則で書かれていることが確認できた」としたが、「その数字が何を数えているのかは、依然まったく分からない」と述べ、解読の核心は未解明のまま残った。
■ 「十進法に近い」規則、統計から裏付け
既報のとおり、亀戸六丁目に9月1日夜に漂着した金属柱(暫定148系統)の頭部記号について、第三鑑定センターは9月23日、第7次国際共同研究の枠組みでヒンド連邦の数理解析班に正式委託していた。班の主任、アニルダ・ラーオ氏は7日、書面での中間報告を公表し、「記号の出現頻度と並び順を統計的に洗い出した結果、9個の基本記号が繰り返し、10個目に当たる位置で桁が一つ上がるという規則が、統計的に裏付けられた」と説明した。「単語の並びではなく、数を書き表す記数法だという見立ては、当初の印象どおりだった。十進法そのものではないかもしれないが、きわめて近い構造だ」という。
■ 「何を数えているか」は、依然ゼロ
一方、ラーオ氏は「桁上がりの規則が分かったことと、その数字が何を指しているかが分かることは、まったく別の話だ」と釘を刺す。柱に刻まれた数字らしき値は複数の桁にわたって並んでいるが、それが長さなのか、個数なのか、年月のようなものなのか、手がかりは一切ないという。「距離の目盛りだとすれば単位が必要だが、単位を示す記号が見当たらない。儀礼的な数え歌のようなものである可能性も排除できていない」と話し、「解読の半分は終わったが、残りの半分は、今の資料だけでは手が届かない」との見通しを示した。
■ 第2窓の「1から7」との違い
既報のとおり、第2定常窓「機構の海」では、機械群体の「鳴き交わし」が「1から7」で折り返す規則が3回連続で確認されている。両者とも「数える」という行為を思わせる点で紙面でも並べて語られがちだが、ラーオ氏は「あちらは音の繰り返し回数であり、こちらは柱に刻まれた静的な記号列だ。どちらも『数えている』ように見えるのは確かだが、観測の性質がまったく違う二つの事例を、安易に同じ現象として結びつけるべきではない」と慎重な立場を強調した。次元調査課の担当者も「第2窓は定常窓からの継続観測、148系統は一度きりの漂着物だ。並べて考える誘惑はあるが、今の段階では別の案件として扱う」と、次元調査面と同じ「関連づけを急がない」姿勢を示した。
■ 第三鑑定センター「用途は依然不明」
第三鑑定センターの担当者は「記数法だと分かっても、柱そのものの用途は依然として不明だ」と改めて述べた。「測定器の目盛りかもしれないし、儀礼的な装飾の一部かもしれない。解読が進むほど、むしろ『何のための柱か』という最初の問いに戻ってくる感覚がある」という。既報のとおり暫定148系統は同位体比が既知のどの系統とも一致せず、由来そのものが未解明のままである点も変わっていない。
■ ヒンド側「数え方が分かっただけで、十分な前進」
ラーオ氏は「何を数えているかまで分かるとは今の段階では約束できない、と以前申し上げたとおりの結果になった。それでも、数え方の規則が分かったことは、この手の記号解読では十分な前進だと考えている」と述べ、今後は記号が刻まれた深さや筆圧のような物理的な痕跡から、記した側の手の動きを推定する作業に移る方針を示した。「書き手の癖が見えれば、数字の意味そのものより先に、書き手が何者かに近づけるかもしれない」という。
■ 街の受け止め
亀戸で金属柱の発見現場近くに住む男性(67)は「遠い国の学者が『数え方は分かった』と言ってくれただけで、うちの前に落ちていたものが急に由緒ありげに見えてくる。何を数えていたのかは、気になるが、気にしすぎないようにしている」と話す。大学で数学を学ぶ学生(20)は「桁上がりの規則があるという時点で、もう立派な発見だと思う。言語学者より先に数学者が解いたというのも、この世界らしい話だ」と話した。
■ 今後
第三鑑定センターは「次の中間報告は、物理的な痕跡の分析がまとまった段階で公表する」としている。既報のとおり暫定148系統をめぐっては、第31系統「隣の世界」と製法の類似が指摘される第122系統との関係も未解明のまま残っており、担当者は「記数法の正体と、系統どうしの関係。どちらも急いで結びつけないのが、この街の流儀だ」と話した。




