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アニメ「壁の上のルイ」第2期、来春放送へ モデルの汀島るい選手「私より速い」

2026年(透暦52年)9月7日 (文化部・芸能・小柳ちひろ) English

©東亰新報

スタジオ岸辺は7日、壁上競走を題材にしたテレビアニメ「壁の上のルイ」の第2期を来春から湾岸テレビで放送すると発表した。第1期は今春放送され、配信「ミナト」の週間再生数で7週連続1位。主人公のモデルとされる東亰RCの汀島るい選手(17)は「アニメのルイは私より速い。追いつきたい」と話した。

発表は7日、深川のスタジオ岸辺で行われた。第1期の放送は今年4〜6月で、全12話。壁上競走の少女が、雨上がりの壁を「読む」ことを覚えて成長する物語だった。最終話の放送翌日には亀戸第二壁面の見学者が通常の3倍になり、学生壁上競走連盟は「入部希望者が過去最多」と発表している。

■「主人公は特定の選手ではない」が

制作したスタジオ岸辺は、漂着二世の岸辺卓さん(52)が2009年に設立した。岸辺さんは「主人公のルイは特定の選手をモデルにしていない」と繰り返してきたが、名前と年齢、第3走という役割、雨のあとの壁を得意とする点が東亰RCの汀島るい選手と重なるため、視聴者の間では「モデルは汀島」がほぼ定説になっている。

この日の発表会には、その汀島選手が招かれた。「モデルじゃないと聞いています。でも、第7話で壁の上で『音が減った』って言う場面があって。あれ、私が去年インタビューで言ったことです」と汀島選手。岸辺さんは「偶然です」と言ってから、「……偶然が多いのは認めます」と付け加えた。

■第2期は「敵地の壁」

第2期は来春、湾岸テレビ(BTV)の土曜夕方枠で放送。舞台は敵地の乾いた壁で、ライバルの尾張のクラブが本格的に登場するという。岸辺さんは「1期は壁と仲良くなる話。2期は、知らない壁とどう向き合うかの話」と説明した。折しも現実の東亰RCは4日、敵地・尾張の堀川壁面で第20節を戦ったばかり。「取材はしていません。でも、あの試合の翌日に絵コンテを直しました」と岸辺さんは打ち明けた。

主題歌は、前作に続きバンド「ヨルサギ」が担当。第1期の主題歌「八段目」は潮騒レコードの今年上半期の配信で3位に入った。

■「追いつきたい」

汀島選手は発表会で、第2期の絵コンテの一部を見せられた。アニメのルイは、第2期で9段目に達するという。「私の自己最高は8段目です。アニメのルイは私より速い。来年の春までに、追いつきたい」

汀島選手は5日に開幕した学生壁上競走の秋予選を、週末に観戦する予定。「アニメを見て始めた子が、あの壁にいる。それがいちばんうれしい」と話した。

第1期の全話は配信「ミナト」で視聴できる。BTVは第2期放送に先立ち、年末に第1期の一挙放送を予定している。

■「聖地」亀戸第二壁面のいま

第1期の放送以降、亀戸第二壁面には作品の舞台を訪ねる「聖地巡礼」の来訪者が絶えない。壁面を管理する市の施設課によると、7〜8月の休日は1日平均420人で、前年の約3倍。壁の南面にはルイが座っていたとされる段差があり、来訪者はそこで写真を撮る。「壁は競技施設なので、練習中は立ち入れません。練習時間をサイトに載せ、見学時間を分けたら混乱はなくなりました」と施設課の担当者は話す。

深川の商店街では、作品にちなんだ「八段目まんじゅう」が売られ、作中でルイが通う設定の食堂(実在の店がモデル)は週末に行列ができる。店主の女性(58)は「アニメの子が食べてたのはカレーで、うちの看板は焼き魚定食なんだけど、みんなカレーを頼む」と笑う。

■ハーフの主人公、「隠さない」描写

作品はもう一つの点でも話題になった。主人公のルイは漂着ハーフで、耳と尾が描かれている。アニメでハーフの主人公が獣徴を隠さず、それが物語の主題にもならない作品は珍しい。岸辺さんは「隠す話も、悩む話も、もう十分ある。壁を登る話にしたかっただけです」と話す。汀島選手は「私も小さい頃、耳を隠すアニメばかりだった。ルイは隠さない。それだけで、見ていて楽だった」と語った。

第2期の制作には、壁上競走の元選手が監修として参加する。汀島選手は「監修は受けていません。でも、絵コンテに口を出しました」と明かし、岸辺さんは天井を見上げた。

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