速報湾岸部の透過指数、今夜も「中」続く TDAが週明けに中間報告へ
← トップへ戻る

深層

無人のはずの最終便に「乗客」 湾岸モノレール、車内カメラの影をめぐり調査

2026年(透暦52年)8月30日 (社会部・汐入梨花) English

回送最終便の車内。影が記録されるのは進行方向左の同じ座席付近だという(画像は運行会社提供の同型車両)©東亰新報

湾岸モノレールの回送最終便の車内カメラに、乗客のような影が繰り返し記録されているとして、運行会社が調査を始めたことが分かった。回送便に乗客はいないはずで、影は徐行区間の深川—亀戸間でのみ記録されているという。

影は今月中旬から少なくとも6回記録された。いずれも進行方向左の同じ座席付近で、座って前を向く人のような輪郭だという。記録が始まるのは深川駅を出て徐行区間に入ってからで、駅に着くと記録されなくなる。乗務員が車庫到着後に車内を確認したが、いずれの日も誰もいなかった。

運行会社によると、当該車両を別編成に差し替えた日にも、同じ座席位置に影が記録された。車両ではなく「区間に付く」形になっており、社内でも説明がつかないまま報告が積み上がっているという。整備部門はカメラ自体の点検を2度行ったが、異常は見つからなかった。

■会社は事務的に、TDAは慎重に

運行会社は「カメラの結露や光の反射、圧縮処理の癖を含め、あらゆる可能性を調査している」と事務的に説明する。回送便の乗務は通常1人だが、今月20日からは2人乗務に変更した。「安全運行上の判断。それ以上の意味はない」としている。

TDAは「当該区間は揺らぎ規制中だが、車内の記録と揺らぎを結びつける観測的根拠は現時点でない」とした。一方で、運行会社から提供された映像の解析を引き受けたことは認め、「解析結果は運行会社を通じて公表される」と述べるにとどめた。

■20年前にも「同じ座席」の記録

沿線の郷土史家によると、湾岸モノレールでは開業当初から、深川—亀戸間をめぐる同種の話が断続的に残っている。開業3年目の社内報には、車掌の投稿として「最終の見回りで、左の窓側に忘れ物の傘が立てかけてある日が続く。持ち主は現れない」という一文があり、約20年前には、当時の車内カメラの不具合報告に「特定座席部の露出異常」という記載が残る。いずれも原因の記録はない。

郷土史家は「この区間は埋め立て前、渡し舟の航路だった。舟の時代にも『定員より一人多い夜がある』という船頭の話が残っている。事実かどうかではなく、この場所が昔から『一人多い』話を引き寄せてきたことは、記録として言える」と話す。

■終電の時刻に集まる人々

SNSでは影の正体をめぐる考察が広がり、「乗客」と呼ぶ書き込みが定着しつつある。最終便の時刻に合わせて沿線の跨線橋や川べりに集まる人も出始め、28日夜には約40人が確認された。中には花を持って来る人もいるという。運行会社は「回送便への関心はありがたいが、線路への接近は絶対にやめてほしい」と呼びかけている。

深川駅の売店では、最終便の時刻まで店を開ける日が増えた。店主の女性は「みんな、怖いもの見たさというより、見送りに来てるみたいな顔をしてるよ」と話す。

深川駅の清掃員の女性(64)は、こう話した。「終電のあとのホームでね、たまに、降りた人の足音だけ聞こえる日があるんですよ。この仕事を始めて40年、悪いものだと思ったことは一度もないけど」

広告

ロボットの、その後を考える。

永代預かり・供養・記録保存。ご相談は常磐堂へ。
常磐堂ロボット永代預かり

関連記事