第5窓「剣の国」、市場の人々が札を窓へ 次元調査課「気づいている兆候」初めて認める
TDA次元調査課は5日、第5定常窓「剣の国」で9月27日・30日・10月3日の3回の開口中、窓の向こうに見える市場の一角で、人々が小さな木札のようなものを窓の方向へ掲げる行動が連続して確認されたと発表した。これまで「向こうがこちらを認識している証拠はない」としてきた公式の立場を、今回初めて修正し、「気づいている兆候とみてよい観測が積み重なった」との見解を示した。断定は避け、意思疎通とは依然区別している。
■ 3回の開口、同じ仕草
第5定常窓「剣の国」(第52系統、亀戸)は、窓の向こうに市場らしき一角が見える系統として既報のとおり観測が続いている。TDA次元調査課によると、9月27日・30日・10月3日の3回の開口のいずれでも、窓の映像に映る市場の人々が、開口から数分のうちに、手のひらほどの大きさの白っぽい木札のようなものを一斉に窓の方向へ掲げる動きを見せたという。回数を数えた担当の技官・柚木透(ゆずき・とおる、31)は「1回だけなら群衆の偶然の仕草で説明できる。でも3回続けて、開口の直後という同じタイミングで起きると、偶然では片づけにくくなる」と話す。札の文字や模様は、窓のガラス越しの映像では判読できないままだ。
■ 「気づいている」と初めて認める
次元調査課はこれまで、既報のとおり「向こうがこちらを認識している証拠はない」という立場を公式に繰り返してきた。5日の発表では、この立場を初めて修正し、「掲げる動作が、窓の開口という事象に反応して起きているとみられる点で、気づいている兆候と呼んでよい観測が積み重なったと判断した」との見解を示した。局長の火浦誠氏は会見で「『気づいている』と『話しかけている』は別の話です。分かったのは、向こうの誰かが、こちらの開口という出来事に反応して手を動かした、という一点に過ぎません」と述べ、意思疎通と断定する立場には踏み込まなかった。それでも「証拠はない、という言葉を今日かぎり使わなくなる」という一言には、会見場から小さなざわめきが起きた。
■ 岸浦汐「声と札、両方向こうから」 専門家は慎重
既報のとおり、同じ第5窓では9月30日に「声のような音」が録音され、漂着一世の岸浦汐(74)が「岸の子守唄と節回しが似ている」と話していた。今回の札の件を聞いた岸浦氏は「声も札も、向こうから出てきたものだ。両方が同じ日に重なったことに、何か意味がないとは思えない」と語った。一方で音響・言語の外部専門家は「音と動作は観測の軸が違う。同じ開口で同時に起きた現象として記録する意味はあるが、関連づけて語るのはまだ早い」と慎重な見方を示し、次元調査課も「二つの事象を一つの物語にしない」との立場を強調した。
■ 布石——第1窓の「式」の札と似ているという指摘
次元調査課内では、今回の札が、既報(9月26日)の第1窓「灯しの街」で観測された祭礼風の「式」で使われる札と、形と掲げ方が似ているという指摘も出ている。担当者は「第1窓と第5窓が同じ世界の別の場所だと示す証拠にはならない。ただ、見比べる価値のある材料が増えたのは確かだ」と述べ、両系統の観測データを並べて照合する作業を10月中に進める方針を明らかにした。
■ 11月の検討会へ、議題は五つに
今回の所見は、既報どおり11月に始動する外部有識者検討会(座長・梶浦悦子氏)の議題に加わり、第5窓関連の議題は声の分析と合わせて二つ、全体では五つ目の項目となる。次元調査課は今後の開口でも同じ仕草が繰り返されるかを見極める方針で、柚木氏は「次に掲げるのを見たときに、何かが変わっているかを確認したい。変わらないことも、変わることも、どちらも記録する価値がある」と話した。







