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政治

岸見物条例、浪速市議団あす視察へ 東亰の参考人質疑受け

2026年(透暦52年)9月4日 (社会部・汐入梨花) English

東亰市議会総務委員会が審議する岸見物条例案をめぐり、浪速市議会の議員団が5日、委員会を視察する。1日の参考人質疑でユメさんが逆提案した「認定配信者制度」が浪速市議の関心を集めており、独自の条例検討に向けた参考にする狙いがある。委員会は継続審査が続き、採決の見通しは立っていない。

■「うちにも岸はある」

東亰市議会総務委員会に4日、浪速市議会から視察の申し入れが正式に届いた。5日午前の委員会を7人の議員団が傍聴する。団長を務める浪速市議会総務委員長の荒木田悟(54)は取材に「うちの市にも観測の名所と呼ばれる岸辺があり、配信者が集まる状況は東亰とほぼ同じです。条例を一から作るより、先行事例をよく見てから考えたい」と話した。浪速市議会では条例の是非そのものはまだ会派間で温度差があり、視察はあくまで論点整理の段階だという。

視察の直接のきっかけは、1日の参考人質疑で動画配信者のユメさんが示した「認定配信者制度」の逆提案にある。既報のとおり、救護・避難誘導講習の受講を条件に、配信画面へ規制線の位置と避難経路を常時表示させ、未認定者は動画基盤の規約で発信を制限するという枠組みで、収益化そのものを制限する当初案より現場の実態に即しているとの評価が委員の一部から上がっていた。荒木田氏は「規制するか自由にするかの二択で止まっていた議論に、三つ目の道が出てきた。それを提案したのが行政でも学識者でもなく配信者本人だった、という点も含めて見ておきたい」と述べた。

■東亰側「まだ持ち帰る段階ではない」

東亰市議会総務委員会の委員長は視察受け入れについて「他都市の目が入ることで、議論が独りよがりにならずに済む面もある。ただ、うちの結論が出る前に浪速で先に条例ができるような話でもないと思う」と話す。委員会は1日の参考人質疑以降、収益化制限規定の運用細則をめぐって継続審査となっており、次回開催日はなお未定。憲法学者の帯刀郁子・東亰法科大学教授が「目的は正当だが、手段は雑」と評した収益化制限の条文をどう書き直すかが最大の論点として残っている。

岸見物絡みの救急搬送は、既報のとおり8月末時点で今年37件と、3年前の年間19件を大きく上回るペースで推移している。委員の一人は「数字が積み上がっている以上、何もしないという選択肢はもうない。ただ、規制の書きぶりを間違えると別の問題を生む」と、条例そのものへの慎重論も残っていることを認めた。

■配信者本人は静観

ユメさんの事務所は視察について「ご本人からは特にコメントはありません。提案した制度がどう議論されるかは見守っている、とだけ聞いています」とした。一方でユメさんは自身の配信で1日の質疑を振り返り、「あたしが決めることじゃないので。ただ、規制線は演出じゃない、って言われたら、あたしは三歩下がります、とは言いました」と改めて述べている。

浪速市議団は5日の委員会視察の後、委員や事務局と非公開の意見交換の場を持つ予定で、視察後の会見は行わない方針という。東亰市議会事務局は「他都市からの視察は珍しくないが、審議中の議案について、これほど早い段階で視察が入るのは記憶にない」と話しており、条例案の行方は東亰一市の問題にとどまらない広がりを見せ始めている。

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一打は注意、二打は警戒、三打は避難。
東亰市防災課・TDA

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