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予備日尽きた準決勝 秋季高校野球、9日と10日に異例の平日開催

2026年(透暦52年)9月1日 (社会部・汐入梨花) English

秋季高校野球東亰大会の本部は1日、順延が続いていた準決勝2試合を9日、決勝を10日に、いずれも州崎第一球場で開くと発表した。雨に加え「警戒中断」が今大会5度に上り(既報)、予備日を使い切ったための異例の平日開催となる。

■5度の中断、3度の順延

今大会は8月16日に開幕した。雨天順延が3度、透過指数の上昇による警戒中断が5度。中断のうち2度はその日のうちに再開できず、翌日以降に持ち越された。大会本部が用意していた予備日は4日分で、8月30日の1回戦再試合ですべて消化された。

警戒中断は、球場所在地の透過指数が「高」に達した場合、あるいは半径2キロ以内で漂着物の回収が始まった場合に、審判団が試合を止める運用だ。2019年の運用開始以来、1大会で5度は最多となる。中断中、選手はベンチ裏の屋内通路に退避し、観客は内野席の下の通路に誘導される。再開の判断は指数が「中」以下に戻り、20分間その状態が続いたときに行われる。

本部の担当者は「中断そのものに苦情はほとんど来ません。来るのは、いつ再開するのかという問い合わせです。20分待つ理由を、その場で説明できる係員を増やすのが来年の課題です」と話した。

順延の経緯はこうだ。8月22日と23日に雨で順延、24日の再開後も中断が続き、28日には準々決勝の1試合が7回途中で中断のまま日没を迎えた。この試合は30日に再試合となり、最後の予備日が消えた。準決勝2試合は当初、8月31日の予定だった。

大会本部が予備日を4日分しか確保していないのは、球場の他の利用予定との兼ね合いによる。州崎第一球場は市の外郭団体が管理し、9月以降は社会人リーグと市民大会の日程が詰まっている。「日曜を追加で押さえようとしましたが、空いていたのが平日だけでした」(本部)

■録音の応援歌

平日開催を受け、大会本部は参加校に対し、応援を「授業に支障のない範囲」とするよう通知した。準決勝に進んだある高校は、平日に吹奏楽部員を球場へ連れて行くことを断念し、部が録音した音源を持ち込む準備を進めている。

同校の吹奏楽部長(17)は「録音は去年の夏、雨で流れた試合のときに録ったものです。使う日が来ると思っていませんでした。人数が少なく聞こえないように、二重に重ねて録り直します」と話す。

出場校のうち2校は9日を学校行事のない日に振り替え、応援希望の生徒を公欠扱いとする方針を決めた。別の1校は「授業を止めない」として、応援を保護者と部員家族に限る。

準決勝に進んだある高校の主将(17)は「平日でも、相手も同じ条件です。それより、中断なしで九回できる日が一日でいいから欲しい」と話した。

市教育委員会は「公式戦の応援を目的とした欠席の取り扱いは各校の判断」との立場だ。担当者は「学校行事として扱うか、個人の欠席として扱うかで、生徒の負担が変わる。統一の通知は出しませんが、相談があれば助言します」と話した。

■出前の数が、いちばん正確な観客数

球場周辺の食堂は思わぬ特需に沸く。開場から40年になる定食屋の主人(66)は「平日の昼に球場が開くなんて何年ぶりか。テレビより、うちは出前の数が正確な観客数計です」と言い、仕込みの米を1日20キロ増やした。

球場の整備員は1日朝から、打席の白線を引き直していた。「順延のたびに引き直します。今大会は、たぶん過去いちばん線を引いた大会です」

球場を管理する市の外郭団体によると、9日と10日は平日のため、隣接する市民運動場の一般利用と重なる。駐車場は約60台分が使えず、本部は公共交通の利用を呼びかけている。

■予報は「低」

気掛かりはやはり指数だ。TDA予報課の週間予報では、9日の州崎周辺は「低」の見込み。ただし予報課は「今夏は湾岸部で予報の外れが続いており、州崎はその影響圏にある」とも付け加えた。

大会本部は「中断の手順は準決勝でも変わらない。淡々とやるだけです」としている。決勝の10日は、勝った学校が翌週の州大会に進む。入場は両日とも無料で、開始は9日が午前10時と午後1時、10日が正午。

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