深川北小「同じ夢」、簡易観察のアンケート配布始まる 協力の可否は家庭ごとに
深川北小学校4年1組の児童14人が相次いで訴えた「同じ夢」をめぐり、TDA次元調査課は24日、既報(16日)で打診していた半年間の「簡易観察」への協力可否を問うアンケートを、学校を通じて保護者に配布したと25日、明らかにした。回答は11月上旬までに任意で提出してもらう形で、協力しない家庭への不利益は一切ないという。
■ 「今月中」の約束、1週間早く
既報(16日)のとおり、深川北小4年1組の児童14人が今月初めから相次いで訴えた「同じ知らない街並みの夢」は、9日の図工授業で描かれた絵の一枚が、第1窓「灯しの街」の非公開の観測区画と細部まで一致することが13日に確認され、16日夜の保護者説明会でTDA次元調査課が半年ほどの「簡易観察」への協力を打診していた。次元調査課は24日、学校を通じて保護者向けのアンケートを配布したと25日、明らかにした。既報では「今月中にアンケート用紙配布」としていたが、実際の配布は月末を待たず24日に実現した。
■ アンケートの内容、「記録してもらうだけ」
次元調査課の柚木透技官(31、既報)によると、アンケートは2段構成。1段目は「簡易観察」への協力の可否そのものを問う設問、2段目は協力する場合に限り、今後半年、児童が夢の有無を任意で簡単なマークと一言で日々記録する「夢日誌」の書式についての説明となっている。柚木技官は「児童に負担をかける意図は一切ない。見た日があれば丸、見なかった日があれば何も書かなくてよい。絵を描くことを強制する内容ではない」と説明した。既報どおり、14人全員への追加の聞き取り・作画でも13日以降、第1窓の観測記録と新たに一致する絵は出ていないという。
■ 担任・近藤美月教諭「保護者の反応は、まだこれから」
学級担任の近藤美月教諭(34、既報)は「アンケートを配った直後なので、保護者の反応はまだこれからという段階。学校としては、協力する・しないのどちらを選んでも、お子さんの学校生活に何の影響もないことを、重ねてお伝えしている」と話す。既報どおり16日の説明会に出席した保護者の一人(42)は、本紙の取材に「正直、まだ迷っている。子どもが怖がっているわけではないので、無理に『観察対象』にすることに引っかかりを感じる気持ちもある」と率直に語った。別の保護者(38)は「うちは協力する方向で考えている。何も分からないまま終わるより、記録だけでも残ってほしいという気持ちの方が強い」と対照的な受け止めを示した。
■ 「児童を対象にするのは初めて」、慎重な線引き
次元調査課が一般市民、それも児童を対象にこの種の協力を正式に依頼するのは既報どおり初めてのことで、今回のアンケート配布にあたっても、次元調査課は「学校・保護者の同意が得られる範囲で」という既報の方針を繰り返し強調した。柚木技官は「向こうがこちらを認識している証拠はない、という第1窓の従来見解は今回の件の対象外として扱っている。子どもたちが何かを『受け取っている』と断定する材料は無い。それでも、記録を残せる仕組みがあるなら残しておきたい、というのが今回の趣旨だ」と述べた。第5窓・第3窓の兆候とは別枠の事例として扱うという既報の整理にも変更はない。
■ 柚木技官「分からないことを、分からないまま記録する」
柚木技官は25日の取材で、「夢日誌」という名前そのものについても「仰々しい名前をつけるつもりはなかったが、学校側から呼びやすい名前が欲しいと言われて、今の形になった」と明かした。「正直に言えば、半年後に何かが分かる保証はまったくない。記録が増えるだけで終わる可能性のほうが高いと思っている。それでも、分からないことを分からないまま記録し続けるのが、この面の仕事のやり方だと思っている」と話す。
■ 保護者説明の場、再設定の予定なし
次元調査課は、今回のアンケート配布にあたって新たな保護者説明会を開く予定はなく、質問は学校を通じて書面で受け付けるとしている。回答の集計は11月上旬を予定し、協力する家庭が何件になるかによって、観察の具体的な進め方を調整するという。
■ 窓番の受け止め
既報の第1窓を担当する窓番の一人は、本紙の取材に「あの子たちが見ているのが、自分たちが毎晩見ているのと同じ景色なのかどうかは分からない。ただ、もし本当に同じものを見ているのだとしたら、向こうの朝を見ているのは、もう自分たちだけじゃないということになる」と静かに語った。14人の子どもたちが見た夢が何であったのか、それが本当に第1窓と関係しているのか――その答えは、今回のアンケートが集まったあとも、すぐには出ないだろう。それでも、分からないものに向き合う仕組みが、学校という最も身近な場所に、今月また一つ増えた。




