窓条約協議、日ノ國代表団の人選固まる 団長は雨宮審議官、技術顧問に東亰精密光学幹部
外務省は27日、既報(21日)の窓条約正式調印に向けた政府間協議(11月上旬・ヘルヴェティア・ジェネーバ)に派遣する日ノ國代表団の人選を発表した。団長は国際協力局審議官・雨宮悠一氏(55、既報)で、技術顧問として東亰精密光学の国際事業担当幹部が初めて加わる。軍事転用の明文禁止は決着済みだが、アメリアが求める同盟国優先供与の覚書全文公開の論点が最後まで残る見通し。
■ 団長は既報の雨宮審議官、技術顧問に民間から初参加
外務省は27日の定例会見で、11月上旬にヘルヴェティア・ジェネーバ(国際次元境界機構=IDBO本部)で開く窓条約の政府間協議について、日ノ國側代表団の構成を発表した。団長は国際協力局審議官・雨宮悠一氏(55、既報)で、既報(15日)の暫定合意・(21日)の協議開始発表をそのまま担当する形になる。随行は外務省職員4人、TDA次元調査課から1人。加えて、既報(24日)に本契約合意を発表した東亰精密光学の国際事業担当幹部1人が、窓機関連技術の民間側の実情を説明する技術顧問として初めて代表団に加わることが明らかになった。外務省筋は「条約が産業の現場にどう響くかを、政府の言葉だけでなく企業の言葉でも説明できるようにしたい」と狙いを語った。
■ 覚書全文公開、最後まで残る論点
既報(15日)どおり、窓機及び定常窓付帯技術の軍事転用を明文で禁止する条文についてはすでに暫定合意が成立している。今回の協議では、アメリアが求めてきた同盟国への優先供与を扱う覚書について、全文を公開するかどうかが条約本体を越える最大の論点として持ち越される。雨宮氏は27日、「暫定合意から条文の確定までは実務的な山を越えたが、覚書の扱いについては各国の立場にまだ距離がある。代表団としては、年内調印の目標を崩さない範囲で粘り強く詰めたい」と述べた。
与党「観測を拓く会」(呼びかけ人・三宅奏太)は代表団の人選を歓迎し、「現場の声を代表団に乗せられたことは前進」とコメント。一方、主権派寄りの宗像鉄男衆議院議員(58、既報)は「技術顧問の名で産業界の利害がそのまま交渉に入り込むなら、それもまた一種の『覚書』になりかねない」と改めて慎重な見方を示した。既報(11日)の「非公開の付属書」疑惑について、外務省は27日も「そのような文書は存在しない」との立場を繰り返している。
■ 東亰精密光学、交渉参加の狙い
既報(24日)に瀛創科技との窓機向け精密レンズ部品の本契約を正式合意した東亰精密光学は、27日のコメントで「本契約とは別筋の話だが、覚書の扱いが決まらないまま量産準備だけが進むのは、現場としては落ち着かない部分がある。顧問として入ることで、見通しの立たない時間を少しでも減らせればと考えている」と説明した。碧海諸島向けの観測機器の価格試算(既報18日)を進める同社の国際事業チームにとっても、代表団参加は初めての政府間協議の場になる。株式市場では27日、同社株は前日比0.2%高とほぼ平静な反応だった。
■ 今後
代表団は11月上旬の渡航に向け、来週にも最終的な論点整理の打ち合わせを行う予定。外務省は「早ければ12月上旬の調印式」という既報の目標に変更はないとしつつ、「覚書の全文公開可否は、最後の最後まで決まらない可能性がある」との見通しも示した。付属書疑惑の真偽・覚書全文の扱いとも未解明のまま温存される。




