東亰精密光学・瀛創科技、本契約に正式合意 窓機部品、月内目標どおり実現
東亰精密光学は24日、台瀛の部材大手・瀛創科技との間で、窓機向け精密レンズ部品の本契約に正式合意したと発表した。供給価格・納期・検収基準・保守体制の4論点すべてが9月末の素案提示から1カ月弱で固まり、既報どおり10月末を目標としていた合意が、目標より一週間早く実現した。両社は来月から量産に向けた最終調整に入る。
■ 4論点、1カ月足らずで決着
東亰精密光学と瀛創科技(台瀛)は24日、窓機向け精密レンズ部品の供給に関する本契約に正式合意したと共同で発表した。既報どおり、供給価格(基準額+3%)は9月29日、検収基準(初回全数検査、以後抽出率5%)は16日、保守体制(初期対応48時間以内・来亰対応2週間以内)は21日に相次いで決着しており、今回は納期(四半期単位での供給)を含めた全論点を契約書として確定させた。東亰精密光学の広報担当者は「素案の提示からきっかり1カ月弱。この規模の国際契約としては、かなり早いまとまり方だったと思う」と話した。
■ 「目標より一週間早い」合意
既報どおり、両社は10月末を正式合意の目標に掲げていたが、今回の合意は24日時点でまとまり、目標より一週間ほど早い決着となった。瀛創科技の交渉窓口を務める呉文軒氏(既報)は「現場の技術者同士の対話が制度として固まる、と以前に話したが、まさかその『制度』がこんなに早く来るとは思わなかった」とコメントした。東亰精密光学の交渉担当者は「検収基準と保守体制、二つの実務的な論点が先に片づいていたぶん、最後の契約書の文言調整は思ったより早く進んだ」と振り返った。
■ 窓条約の覚書、契約とは別筋のまま
既報(21日)どおり、窓条約の交渉では、アメリアが求める同盟国優先供与を扱う覚書の全文公開可否が論点として残っている。今回の本契約について、東亰精密光学幹部は「覚書の扱い次第で台瀛のような技術パートナー国への供給条件に影響が及ぶ可能性は否定できない、と以前に述べたが、今回の本契約そのものは覚書の扱いが決まる前に合意できた。これは覚書の論点と契約実務が、実際には別の時間軸で動いているということだと受け止めている」と説明した。経済産業省の窓機部品担当筋も「契約が先に固まったことは業界にとって好材料だが、覚書の扱いが決まらない限り、その先の供給拡大の見通しは依然立てづらい」との認識を示した。
■ 来月から量産準備、検収は初回全数
両社は来月から量産に向けた最終調整に入る。既報どおりの検収基準に従い、初回の供給分は全数検査が行われる。瀛創科技側の品質管理担当者は「全数検査は手間がかかるが、最初の一歩としては納得できる条件だ。抽出率5%に移るまでの実績づくりに力を入れたい」と話した。東亰精密光学の工場担当者は「量産の立ち上げ時期は、観測関連株の動きとも重なりやすい時期になる。品質を落とさず、予定どおり進めたい」と述べた。
■ 観測関連株、反応は限定的
24日の取引で、東亰精密光学株は本契約合意を受けてやや買われたが、反応は限定的だった(前日比1.1%高)。市場関係者は「検収基準・保守体制の決着時点でおおむね織り込まれていた。本契約そのもののサプライズ度は小さい」と分析する。既報どおり、窓条約暫定合意(15日)を受けた週間の続伸ではより大きく株価が動いており、今回は「予定通りの一歩」として受け止められた形だ。星洲のTDI先物にも軽い反応があったが、こちらも限定的な動きにとどまった。
■ 碧海諸島向け試算は「別の案件」
既報(18日)どおり、東亰精密光学は碧海諸島向けの小型携行型観測機器の価格試算にも着手している。広報担当者は「瀛創科技との本契約は量産ラインの部品供給の話で、碧海諸島向けは規模の小さい供与案件。扱う窓機部品の種類も違い、直接は連動しない」と説明し、二つの案件を区別するよう改めて求めた。碧海諸島向けの初期案は既報どおり11月以降の見通しに変わりはない。
■ 鵜飼市長「数字が固まったのは良いこと」
鵜飼素子市長は24日、「まず条文、数字はそのあと」という既報どおりの口癖を今回は逆に使い、「数字(本契約)が先に固まったのは良いことだ。観測関連産業の集積する街としては、こういう積み重ねを大事にしたい」とコメントした。市は、窓条約の覚書問題とは別に、産業面での国際連携の進展を好意的に受け止めているとした。
■ 呉文軒「次は、量産ラインの現場で」
呉文軒氏は会見の最後に、「契約書に印を押すところまでは制度の話だったが、ここからは量産ラインの現場の話になる。現場の技術者同士の対話に、また戻っていく」と話した。東亰精密光学側も「来月の量産準備が、今回の合意の本当の試金石になる」としており、両社の協力は制度の段階から実務の段階へと移っていく。




