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窓条約、正式調印へ政府間協議始動 覚書全文の公開可否が最大の論点に

2026年(透暦52年)10月21日 (社会部・真柴湊) English

©東亰新報

外務省は21日、既報(15日)の窓条約暫定合意を踏まえ、年内の正式調印を目指す政府間協議を11月上旬にヘルヴェティアで開始すると発表した。軍事転用の明文禁止は決着済みだが、アメリアが求めてきた同盟国への優先供与を扱う覚書について、全文を公開するかどうかが条約本体を越える最大の論点として残る。主権派寄りの宗像鉄男衆議院議員は改めて慎重姿勢を示した。

■ 11月上旬、ヘルヴェティアで政府間協議

外務省は21日の定例会見で、窓条約の正式調印に向けた政府間協議を、11月上旬にヘルヴェティア・ジェネーバ(国際次元境界機構=IDBO本部所在地)で開始すると発表した。既報(15日)どおり、窓機及び定常窓付帯技術の軍事転用を明文で禁止する条文についてはすでに暫定合意が成立しており、今回の協議は条文の最終的な文言確定と、調印式の日程調整が主な議題になるという。外務省国際協力局審議官・雨宮悠一氏(55、既報)は「暫定合意から条文の確定まで、実務的には大きな山を越えたと見ている。年内調印の目標に変更はない」と述べた。

■ 「覚書」の全文公開、最大の論点として残る

既報どおり、アメリアが求めてきた「同盟国への優先供与」は条約本体には含めず、別途の覚書(要旨のみ公表、全文は当面非公開)で扱う形で暫定合意していた。今回の政府間協議では、この覚書の全文を公開するかどうかが最大の論点として持ち越される見通しだ。公開派のノルディア連合・ドイチェは「覚書も含めた全面公開」を改めて求める方針とみられ、中間派のアメリアは「同盟国間の実務細目であり、全面公開は想定していない」との立場を崩していないという。外務省筋は「条約本体の文言はほぼ固まったが、覚書の扱いだけは、11月の協議でもすぐに答えが出るとは考えていない」と述べた。

■ 宗像鉄男「結局、中身が見えないままの調印になる」

主権派寄りの宗像鉄男衆議院議員(58)は21日、「軍事転用の禁止規定ができたことは評価するが、同盟国優先供与の覚書が非公開のまま調印に向かうのであれば、結局中身が見えないままの調印になる。拙速だ」と改めて批判した。これに対し、与党内で窓条約推進を主導する「観測を拓く会」呼びかけ人・三宅奏太衆議院議員(49)は「覚書の存在自体は既報どおり説明済みで、隠しているわけではない。実務細目まで全面公開すれば、同盟関係そのものの交渉が成り立たなくなる」と反論した。既報(11日)の「非公開の付属書」疑惑についても、外務省は21日の会見で改めて「疑惑が指摘する文書と、今回の覚書は別物であり、存在を否定した立場に変わりはない」と述べたが、真偽を確認できる材料は依然として示されていない。

■ 玄洲大使館、ノルディア連合の反応

玄洲大使館の報道官は21日、「自陣営がかねて懸念してきた、観測技術の軍事的な結びつきそのものが、覚書という形で温存されることを憂慮する」とコメントした。一方、ノルディア連合の駐日大使館筋は「軍事転用の明文禁止という原則が固まったことは評価するが、覚書の全面公開が実現しなければ、公開派としての立場からは不十分だと言わざるを得ない」と述べ、11月の協議で改めて全面公開を求める構えを示した。瑠海王国公使館は、既報(20日)のカイエ3世来訪にも触れつつ「友好国として、交渉の円滑な進展を願っている」との立場を示すにとどめた。

■ 東亰の産業界、覚書の扱いを注視

窓機部品を手がける東亰精密光学など観測関連企業にとっても、覚書の扱いは軽視できない論点だ。既報(20日)どおり、台瀛・瀛創科技との本契約交渉が月内の正式合意を視野に最終盤を迎えているが、同社幹部は取材に「覚書の内容次第で、台瀛のような技術パートナー国への供給条件に影響が及ぶ可能性は否定できない。全文が見えない状態での交渉は、正直やりやすくはない」と漏らした。経済産業省の窓機部品担当筋も「条約本体が固まっても、覚書の扱いが決まらない限り、業界全体の見通しは立てづらい」との認識を示している。

■ 鵜飼市長「まず条文、数字はそのあと」

鵜飼素子市長は21日のコメントで、既報どおりの口癖をもじり「まず条文が固まったことを評価したい。覚書の扱いという数字の先の話は、11月の協議を見てから騒ぎましょう」と述べた。市は、窓条約の動向が観測関連産業の集積する東亰経済に直結するとして、外務省との情報共有を続ける方針。

■ 年内調印への道筋

外務省は、11月上旬の政府間協議の結果を踏まえ、早ければ12月上旬にも調印式を行う日程を検討しているという。雨宮審議官は「板挟みであることを隠さずに交渉するしかない、というのはこれまでと変わらない。覚書の扱いという最後の難所を、年内に越えられるかどうかが正念場になる」と総括した。窓条約をめぐる綱引きは、年内の決着を目指しながらも、なお続く。

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