速報
← トップへ戻る

社会

三つの太鼓が、初めて重なった 深川の広場で三氏族合同演目を初披露

2026年(透暦52年)10月31日 (社会部・汐入梨花) English

©東亰新報

三つの太鼓が、初めて重なった。来年の「三氏族秋祭り」(既報)に向け合同稽古を続けていた深川の犬系・熊系自治会と亀戸の狐系自治会は31日、深川中央広場で合同演目を初めて一般公開し、約300人が見守った。既報の「叩き比べ」から「重ねる」形式への転換後、初めての人前での演奏となった。

■ 「叩き比べ」から「重ねる」へ

既報(17日合意・19〜22日各自治会稽古・26日合同実行委員会)のとおり、来年の「三氏族秋祭り」に向けて、深川の犬系自治会(会長・戌亥浩二)・熊系自治会(会長・丸輪徹)と、亀戸の狐系自治会(会長・早乙女丈)が合同で太鼓の演目作りを進めてきた。当初は各氏族が交代で打ち合う「叩き比べ」の形式を検討していたが、合同稽古を通じて「競うより、重ねたほうが面白い」という声が強まり、犬系の速い連打、熊系の低く太い音、狐系の軽やかな変拍子を、順番に重ねていく「重ねる」演目へと方向を転換していた(10-連載計画で既に言及)。31日の公開は、この新形式を初めて人前で披露する場となった。

■ 約300人が見守る

公開演奏は深川中央広場で午後3時から約20分間行われた。犬系の太鼓が先に拍を打ち始め、約1分後に熊系の低音が重なり、最後に狐系の変拍子が加わって三つの音が同時に鳴る構成。演奏が終わると、広場に集まった約300人から大きな拍手が起こった。戌亥浩二(56)は「正直、三つがうまく噛み合うか最後まで不安だった。今日、噛み合った瞬間に、観客の反応でそれが分かった」と話した。丸輪徹(58)は「熊系の太鼓は元々、一つで聞かせる音作りをしてきた。人の音に合わせて鳴らすのは今回が初めてで、新しい発見があった」と振り返った。早乙女丈(54)は「来年の本番は、今日の反応を見て演目の長さを決めたい」と話した。

■ 屋台も試験的に出店

既報(28日)で早乙女が提案していた屋台・縁日コーナーについても、31日は試験的に数店が公開演奏の周囲に出店した。亀戸の狐系自治会にゆかりの店が焼き菓子を、深川の犬系自治会の知人が営む屋台が揚げ物を出し、いずれも開始から1時間ほどで完売した。来年の正式な演目・会期・会場は11月14日の合同実行委員会で決まる見通しで、今回の試験出店はその判断材料の一つになるという。

■ 観客の声、「氏族が違う家族」も

観客席には、複数の氏族にまたがる家族連れも目立った。犬系の夫と狐系の妻を持つ男性(39)は「うちの子はどの太鼓を『自分の音』と思えばいいのか、これまで迷っていたようだった。今日、三つが一緒に鳴るのを見て『全部好き』と言っていた」と笑った。熊系の祖母と暮らす小学生の女の子は「おばあちゃんの太鼓の音が一番最初に体に響いた」と話した。深川の商店街関係者は「氏族をまたいだ合同行事は、祭りそのものより先に、こういう小さな場で先に定着していく気がする」と手応えを語った。

■ 11月14日へ

合同実行委員会の正式な演目決定は11月14日に予定されている。戌亥・丸輪・早乙女の3会長はいずれも、今回の公開演奏を踏まえて最終案を固めたいとしており、31日の反応は委員会にそのまま報告されるという。早乙女は「競うより重ねたほうが面白いという、たった一つの思いつきが、今日ここまで来た。来年の本番が今から楽しみだ」と話した。

広告

瑠海先行派遣、11月10日出発。

鑑定協力の新しい一歩。第三鑑定センター。

関連記事

  • 社会

    三氏族秋祭りに屋台を、亀戸狐系自治会が案を提示

    来年の「三氏族秋祭り」(既報)に向け、亀戸の狐系自治会(早乙女丈会長、既報)が28日、太鼓の演目に加えて屋台・縁日のコーナーを設ける案を、犬系・熊系の両自治会に提示した。11月14日の合同実行委員会初会合(既報26日)に先立つ非公式な打診だが、両会長とも前向きな反応を示したという。

  • 社会

    三氏族秋祭り、合同実行委員会の初会合は11月14日に 演目名も公募へ

    深川の犬系・熊系自治会と亀戸の狐系自治会は26日、来年の「三氏族秋祭り」(仮称)に向けた合同実行委員会の初会合を11月14日に開くと発表した。既報(22日)の合同稽古で芽生えた「犬系『揃える』・狐系『呼ぶ』・熊系『鎮める』」の三部構成の太鼓演目について、正式な名称を公募する方針も決まった。

  • 社会

    犬系・狐系・熊系、初めて太鼓を合わせてみる 「叩き比べ」から「重ねる」演目へ一歩

    来年の「三氏族秋祭り」(既報17日)に向け、犬系・狐系・熊系の三自治会は22日夜、深川の商店街会館で初めて三つの太鼓を合わせる非公式な試し合わせを行った。既報(20日)の「叩き比べ」構想は、三会長の話し合いの末、競うのではなく三つの音を重ねる一つの演目を目指す方向にまとまりつつある。