速報
← トップへ戻る

スポーツ

北都に、初めての勝利 東亰ヘクスの8勝1敗を崩し今季初白星

2026年(透暦52年)10月31日 (文化部・遠野汀) English

©東亰新報

北都に、初めての勝利が来た。31日の六角球リーグ第10節、本紙が追う5クラブの対戦で、ここまで本紙追跡分で0勝6敗と勝利のなかった北都が、8勝1敗で単独首位を走る東亰ヘクスを5-4(1角)で破った。北都にとっては今季追跡対戦で初めての勝利、東亰ヘクスにとっては第5節(10月1日、深川ペリカンズ戦)以来の今季2敗目となった。

■ 「勝つところを、まだ見ていなかった」

31日夜、北都体育館で行われた六角球リーグ第10節で、北都は開幕から8勝1敗で単独首位を走っていた東亰ヘクスを5-4(1角)で下した。本紙は湾岸地区を中心とした5クラブ(東亰ヘクス・深川ペリカンズ・尾張・浪速シックス・北都)の対戦を重点的に追っているが、北都はこの枠の中では開幕以来6戦全敗が続いており、今節も下馬評では大きく劣勢と見られていた。試合終了のブザーが鳴ると、北都のベンチからタオルや帽子が宙に舞い、観客席からは今季では一番大きい歓声が上がった。北都主将・柏原岳(かしわばら・がく、27、漂着二世〈犬系〉)は試合後、しばらく言葉が出なかったという。「正直、勝つところを自分たちでもまだ見ていなかった。今季ずっと『次こそ』と言ってきて、今日もその『次こそ』のつもりで入った」と振り返った。

■ 終盤、2辺差を追いついての逆転

試合は前半、東亰ヘクスが持ち味の連係で先行し、3-1(1角)とリードを奪った。しかし後半に入ると北都の守備が持ち直し、柏原が自ら2辺を返して4-3(1角)に迫る。終盤、残り3分を切ったところで東亰ヘクスが1辺を加えて4-4(1角)の角差なしに戻したが、ブザー直前、北都の新人選手が右辺から放った1本が決まり、5-4(1角)で試合を終えた。柏原は「最後のあの1本は、正直自分たちも『入ったのか』と一瞬分からなかった。審判の『角』の判定が出て、ようやく実感が来た」と話した。

東亰ヘクスの岸浦律(24)は今節、複数辺を記録したものの、試合全体としては守備の綻びが目立った。試合後、「相手の粘りを最後まで甘く見ていたわけではないが、終盤の集中力で上回られた。悔しいが、これはうちが崩れたというより、北都が勝ち取った勝利だと思う」とコメントした。東亰ヘクスの監督は「8勝1敗という数字に、どこかで安心していた部分があったのかもしれない。負けを受け止めて、次の対戦に向き合うしかない」と話した。

■ 北都、本紙追跡分で初白星

北都は開幕戦で浪速シックスに4-4(3角)で惜敗して以来、東亰ヘクスに2度、深川ペリカンズに2度と黒星を重ねてきた(いずれも既報)。本紙の集計上は今節開始前まで0勝6敗。今節の勝利で1勝6敗とし、本紙が追う対戦では今季初めての勝点を白星で手にした。北都の監督は「負け続けていた相手だからこそ、ここで勝てたことの意味は大きい。選手たちには『続けること』の大切さを、今日のために言い続けてきた」と話した。

一方、2位の深川ペリカンズは今節は組み合わせがなく試合を行わなかった。既報どおり6勝1敗1分のまま首位との差を見送る形となり、主将・江南周(26)は「東亰ヘクスが負けたと聞いて驚いた。差が詰まったのは事実だが、自分たちは自分たちの試合をするだけ」と話した。尾張は今節も試合がなく、3勝4敗のまま。

■ 観客席の声、「数えるのをやめようと思っていた日に」

北都の本拠地には、今季ここまで苦しい試合が続いていた常連客も多く詰めかけていた。会社帰りに駆けつけた男性(49)は「正直、今日で負け続けを数えるのをやめようと思っていたくらいだった。それが今日、数えなくてよくなった」と笑った。小学生の娘と訪れた女性(38)は「娘が『北都は勝てないチームなの』と聞いてきたことがあって、今日こそ違うと言えてよかった」と話した。北都の売店では試合後、普段あまり出ない応援タオルがほぼ完売したという。

■ 首位争い、残りの行方

東亰ヘクスは今節の黒星で8勝2敗とし、2位・深川ペリカンズ(6勝1敗1分)との差は依然あるものの、無敵感には初めて小さな傷がついた。リーグ運営は次節の組み合わせを近く発表するとしており、残り節数を考えれば東亰ヘクスの優勝の目が消えたわけではないが、「数字の上での独走」だけでは語れないシーズン後半戦に入ったことは確かだ。北都の柏原は「来週、また同じ顔で練習に出られるのが今は一番うれしい」と、静かに笑った。

広告

六角球、東亰ヘクス8連勝中。

次節(第10節)のチケット好評発売中。

関連記事