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犬系・狐系・熊系、初めて太鼓を合わせてみる 「叩き比べ」から「重ねる」演目へ一歩

2026年(透暦52年)10月22日 (社会部・汐入梨花) English

©東亰新報

来年の「三氏族秋祭り」(既報17日)に向け、犬系・狐系・熊系の三自治会は22日夜、深川の商店街会館で初めて三つの太鼓を合わせる非公式な試し合わせを行った。既報(20日)の「叩き比べ」構想は、三会長の話し合いの末、競うのではなく三つの音を重ねる一つの演目を目指す方向にまとまりつつある。

■ 三日連続の始動から、二日おいての初合わせ

既報どおり、深川犬系自治会(19日)、亀戸狐系自治会(20日)、深川熊系自治会(21日)の順で、三氏族が三日連続で異なる自治会の太鼓稽古を始動させていた。22日夜、三自治会は深川の商店街会館の大広間を借り、合同実行委員会の非公式な場として、犬系・狐系・熊系の太鼓を初めて同時に鳴らす試し合わせを行った。犬系自治会長・戌亥浩二(56、既報)は「それぞれの会館で別々に稽古してきたが、本番の会場は一つしかない。早いうちに一度合わせておきたいと、こちらから二会長に声をかけた」と経緯を話した。

■ 重い太鼓、軽い太鼓、鎮める太鼓

三つの太鼓が同じ空間で重なるのは、既報(21日)の21日夜の立ち会いに続き今回が2度目だが、今回は正式に三自治会がそれぞれ会員を集めて臨んだ初めての合同稽古となった。犬系の「揃える」太鼓、狐系の「呼ぶ」太鼓、熊系の「鎮める」太鼓(いずれも既報の各会長の表現)が入り交じり、最初の数分は呼吸が合わず音が重なり合うだけだったが、三十分ほど続けるうちに、犬系の重い拍の間に狐系の軽い音が差し込み、熊系の低い太鼓が全体の間を持たせる形が自然に生まれたという。立ち会った合同実行委員の一人は「最初はただ三つの音が鳴っているだけだったのに、途中から一つの曲みたいに聞こえてきた瞬間があった」と驚いた様子で話した。

■ 「叩き比べ」は「重ねる」へ

既報(20日)どおり、犬系会長・戌亥浩二が当初提案していた「叩き比べ」構想は、21日の熊系自治会長・丸輪徹(58、既報)、亀戸狐系自治会長・早乙女丈(54、既報)との非公式な話し合いを経て、22日の合同稽古の場で方向性が固まった。戌亥は「比べるというアイデアを出したのは自分だが、実際に三つの音を聞いてみたら、比べるより重ねるほうが面白いという丸輪さんの話のほうが筋が通っていると思った」と話す。丸輪は「犬系が揃え、狐系が呼び、うちが鎮める。順番に役割を回していけば、一つの演目として成立するのではないか」と提案し、早乙女も「どちらの家系が上手いかを競うより、三つ揃ってこそ出せる音を探すほうが、来年の祭りらしい気がする」と賛同した。

■ 見習いたちの反応

22日の合同稽古には、既報(21日)の熊系見習いの高校生3人も参加した。そのうち深川在住の高校2年生(熊系三世)は「自分の家系の太鼓しか知らなかったけれど、犬系の人たちと一緒に叩くと、全然違う筋肉を使う感じがした。来年まで、三つとも叩けるようになりたい」と意欲を見せた。犬系の見習いの一人は「狐系の太鼓は速くて、最初は全然ついていけなかった。悔しいから練習する」と笑った。

■ 合同実行委員会、11月に演目の骨格を決定へ

既報どおり三氏族秋祭りの会期・会場は合同実行委員会が11月に決定する見通しだが、今回の試し合わせを受け、演目そのものの骨格(犬系・狐系・熊系の順で役割を回す構成)についても、同じ11月の会合で具体化を進めることになったという。早乙女は「屋台の準備で頭がいっぱいだったが、太鼓がこんなに面白いことになるとは思わなかった。来年の祭りが、今から楽しみで仕方ない」と話した。

■ 商店街館長「こんな夜は初めて」

会場を提供した商店街会館の館長は「うちの大広間で、三つの氏族が一度に太鼓を鳴らしたのは、私が覚えている限り初めてのことだ。来年の本番まで、何度でも貸しますよ」と笑顔を見せた。三つの太鼓の音が初めて一つにまとまった夜は、来年の祭りへの小さいが確かな一歩として、深川の商店街に残った。

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