式典、大きな混乱なく閉幕 一般来場者は推計1万2千人
7日の漂着記念日式典について、市民協働課は8日、一般来場者数の推計が約1万2千人だったと発表した。混雑や事故の報告はなく、招待された一世121人のうち103人の参列者も全員が無事に帰宅したという。市は来年に向け、送迎導入初年度の課題を洗い出す。
■来場者推計1万2千人、混乱なし
市民協働課は8日、7日に岸浜公園で開かれた漂着記念日式典の総括を発表した。会場周辺に設置した計数カメラと入退場の記録から、一般来場者数は推計約1万2千人だったという。前年の推計8千人強から大幅に増えており、担当職員は「漂着五十一年という節目に加え、既報の祝日化議連の動きが報道されたことも、関心の高まりにつながったのではないか」との見方を示した。正午の式典開始前後に人の流れが集中したものの、既報のとおり手荷物検査ゲートを1時間前倒しの午前11時に開けたことが奏功し、大きな行列滞留や将棋倒しの恐れが生じる場面はなかった。負傷者の報告もゼロだったという。
会場周辺の交通規制についても、既報の午前9時から午後3時までの車両通行止めは予定どおり実施され、大きな渋滞は発生しなかった。湾岸モノレールの臨時増発2本も既報どおり運行され、来場ピーク時間帯の混雑緩和に寄与したとみられる。市民協働課は「規制時間と増発のタイミングが噛み合った結果」と自己評価した一方、会場からやや離れた駐輪スペースの案内が分かりづらかったとの声が複数寄せられたといい、来年は誘導看板を増やす方向で検討するという。
■送迎ボランティア、初年度の総括
今年から初めて導入された一世招待者への送迎ボランティア制度は、定員80人に対し応募が240人超と好評だった。実際の送迎は79件が実施され、既報のとおり最高齢の岸谷タネさん(101)を担当した大学生・朝倉岬さん(20)は「行きも帰りも、思ったより静かな車内でした。帰り道だけ、少しだけ歌のことを話してくださいました」と振り返った。市民協働課は「来年は応募多数への対応と、送迎ルートの渋滞対策が課題」とし、応募枠の拡大を検討するとした。
■残る18人、施設中継の評価
会場に来られなかった一世18人については、既報のとおり市内3カ所の福祉施設への中継で式典の様子が届けられた。ある施設の職員は「子守唄が始まると、テレビの前が静かになりました。歌詞が分からないのはこちらも同じですが、それでも伝わるものがあるようでした」と話す。市は中継の音質・画質について改善要望が2件寄せられたことを明らかにし、来年に向けて機材の見直しを検討するという。
■ごみと忘れ物、例年並み
会場の後片付けは7日夜のうちに大半が終わり、8日午前中に完了した。回収されたごみの量は例年の同種イベントとほぼ同水準で、特段の増加はなかったという。忘れ物は日傘や上着など17点で、警察に届け出済み。祝日化議連の94人がそろって参列した既報の一幕についても、市民協働課は「動線上の混乱はなかった」と補足した。
■来年の会場、現状維持の方向
来年の式典会場については、8日時点で岸浜公園を維持する方向で検討が進んでいるという。今回の来場者増を踏まえ、仮設ステージや献花台の配置見直しも課題に挙がっているが、市民協働課は「場所を変えることは今のところ考えていない。51年間、同じ湾岸で続けてきた重みがある」としている。大潮集中観測との日程重複についても、来年以降どう調整するかは9月下旬に予定される観測結果の公表後、TDAと改めて協議するとした。市民協働課長は「一年に一度の日を、今年も大きな事故なく終えられたことが、まず何より大事なことです」と締めくくった。
