白瀬ユキ、「岸の子守唄」公式カバーへ 音楽祭「岸辺の歌」23日開催
潮騒レコードは8日、漂着系音楽祭「岸辺の歌」を9月23日に岸浜公園で開催すると発表した。歌手の白瀬ユキが採譜者・岸浦汐さんの許諾を得て「岸の子守唄」の公式カバーを披露するほか、岸辺セブンやバンド「ヨルサギ」、落語家の柳亭岸八も出演する。
■発表は漂着記念日の翌日
潮騒レコードは8日午後、京橋の本社で記者会見を開き、9月23日に岸浜公園で音楽祭「岸辺の歌」を開催すると発表した。漂着系の音楽文化を紹介する祭りとして毎年9月に開かれており、今年で7回目。発表の場には歌手の白瀬ユキさん(31)と、「岸の子守唄」の採譜者である岸浦汐さん(74)がそろって登壇し、白瀬さんが同曲の公式カバーを披露することが明らかにされた。会場には報道陣約40人が詰めかけ、例年より関心の高さがうかがえたという。
過去6回の「岸辺の歌」は湾岸市民会館の中規模ホールで開かれてきたが、今回初めて屋外の岸浜公園に会場を移す。潮騒レコードの担当者は「漂着記念日の式典と同じ場所を選んだのは、意図してのことです。悼む場所と、祝う場所を、同じ場所にできないかと考えました」と説明した。動員規模は前年の約3倍にあたる5千人程度を見込んでいるという。
■「意味は歌わない、音だけ預かる」
白瀬さんは以前から「岸の子守唄」のカバーで知られてきたが、これまでは既存の断片的な採録音源をもとにした非公式なアレンジにとどまっていた。今回は岸浦さんから直接、口移しでの指導を受け、全13番のうち3番までを公式に披露する。歌詞の意味は既報のとおり「意味未詳」のまま対訳を配らない方針が貫かれており、白瀬さんも「岸浦先生から教わったのは、音の連なりだけです。意味を私が勝手に想像して歌うのは違うと思っています」と述べた。岸浦さんは「歌える者を、また一人増やせた。それだけで十分です」と短く語った。原譜は既報のとおり自宅の仏壇に保管されたままで、公開は「死後」の方針に変わりはない。
白瀬さんによると、指導は8月から週2回のペースで岸浦さんの自宅を訪ね、対面で受けてきたという。「最初の1カ月は録音も禁止でした。その場で覚えて、その場で忘れないようにする。歌詞カードを見ながら歌う癖がついている自分には、かなりつらい稽古でした」。岸浦さんは録音を禁じた理由について「歌は資料じゃない。声から声へ渡すものだから」と述べた。当日のステージでは伴奏を最小限にとどめ、白瀬さんの声と、岸浦さん自身によるピアノの弾き語りに近い形での披露を予定しているという。
■岸辺セブン、ヨルサギ、柳亭岸八も
出演者にはアイドルグループ・岸辺セブンのほか、城北出身のバンド「ヨルサギ」、落語家の柳亭岸八さん(68)の名も並んだ。柳亭さんは音楽祭の冒頭で短い「岸落語」の一席を披露する予定で、「歌の前に、笑って肩の力を抜いてもらう係です」と話した。岸辺セブンのセンター・岸柳ノアさん(20)は取材に対し「先輩方の隣に立てるだけで緊張します」とコメント。同グループは前日発表された篠宮ひかりさんと九条蓮さんの結婚についても触れ、メンバー一同でSNSに祝福コメントを寄せている。ヨルサギは既報のとおり城北出身で、バンド名の由来となった漂着生物の特定漂着種指定(既報)以降、地元での知名度がさらに上がったという。メンバーは「指定されたことで、うちの名前も少し真面目な話題になった。今日はちゃんと音楽の話で呼んでもらえて嬉しい」と話した。
■チケットは13日発売
チケットは13日午前10時から発売される。会場は式典と同じ岸浜公園だが、ステージ配置は異なり、屋外特設会場として設営される。潮騒レコードの担当者は「漂着記念日から2週間あまり。街の余韻が残るうちに、もう一度、明るい形で集まれる場を作りたかった」と話した。天候不良時の対応は近日中に発表されるという。
