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経済

駐車場もタクシーも「予報しだい」 広がる指数連動価格、国が表示ルール検討

2026年(透暦52年)9月2日 (経済部・甲斐谷連) English

透過指数に応じて料金が変わる「指数連動」型の価格設定が、保険以外のサービスに広がり始めた。湾岸で駐車場を運営する潮路パーキングは1日、指数「警戒」の日に内陸の提携駐車場を月ぎめ契約者へ無料開放する新プランを始めた。タクシーでは警戒日の湾岸配車への割増導入が波紋を呼ぶ。消費者庁は月内にも、指数連動価格の表示・説明ルールを検討する研究会を設ける方針だ。

■保険から値札へ

指数連動の先駆けは損保だった。透過指数に応じて保険料が日割りで変わる予報連動型は、いまや漂着物特約の新規契約の6割超を占める。「指数が価格に入る」動きは、この夏、金融の外へ一気に広がった。

潮路パーキングの新プランは、湾岸18カ所の月ぎめ契約者が対象。指数「警戒」の日は、内陸5カ所の提携駐車場に無料で車を移せる。担当者は「車は動かせる財産です。動かす先まで含めて駐車場、というのがうちの答えです」と話す。問い合わせは発表当日だけで300件を超えた。

■「避難の足元を見るのか」

波紋を広げているのはタクシーだ。汐風交通は8月下旬から、指数警戒日の午後10時以降、湾岸地区への配車に2割の割増を導入した。利用者からは「避難の足元を見るのか」との批判が寄せられ、市消費生活センターにも問い合わせが届く。

会社側の説明はこうだ。「割増がないと、警戒日の夜の湾岸に手を挙げる乗務員がいないのが実情です。割増分は全額、乗務員に入ります」

乗務員の男性(59)は打ち明ける。「正直、指数より大雨の方が怖い夜もあります。ただ、警戒の夜の湾岸は、信号と信号の間が長く感じるんですよ。手当は、あの長さの分だと思ってます」

■「地価に写る」前に

消費者庁は、指数連動価格の事前表示、根拠となる予報の明示、割増の上限の要否などを論点に、有識者研究会を月内に設置する方針。保険で先行して指摘されてきた、指数の高い地区ほど負担が恒常的に重くなる「予報格差」の議論と地続きになる。

消費経済の研究者は言う。「指数はもう一つの天気になりました。ただの天気と違うのは、住む場所で予報の平均値が違うことです。それを価格に写せば、いずれ地価に写る。表示の問題では終わらない議論です」

湾岸のスーパーの駐車場で、買い物客の女性(44)はこう笑った。「財布とアプリを一緒に見る癖がつきました。値札が動く時代でも、豆腐の値段くらいは動かないでほしいですね」

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