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次元調査

第4窓「巨獣の原野」、集落の影が初めて群れを追う 北への移動、7日目

2026年(透暦52年)9月13日 (科学部・次元調査・戸田輪) English

©東亰新報

城北・王子の丘の第4定常窓で7日に確認された巨獣の群れの北への移動が、13日で7日目に入った。この日の開口では、これまで群れの通過を見送るだけだった集落の人影のうち少なくとも4つが、初めて後を追うように北へ歩き出す様子が観測された。

■7日目の北進

城北・王子の丘の第4定常窓「巨獣の原野」(第63系統)で、7日早朝に確認された巨獣11頭(うち幼体2頭)の北への移動(既報)が、13日で7日目に入ったことが次元調査課の観測記録で分かった。窓は稼働以来、南向きの移動が大勢を占めてきたが、既報のとおり北向きは今回が初めて。次元調査課は「同一の群れかどうかは、個体識別ができない以上、厳密には言い切れない。ただ、規模と方角の一致から、同じ群れとみて記録を続けている」と説明する。

■初めての「後追い」

13日早朝の開口(午前5時58分から午前6時36分までの38分間)で、次元調査課がこれまでの5窓の観測史上初めてとする光景が記録された。草原の低い小屋の集落に暮らす人影のうち、少なくとも4つが、巨獣の群れの後を追うように北へ歩き出したのが確認されたという。既報のとおりこれまでの観測では、集落の影は巨獣の通過を見送るだけで、後を追う様子は一度もなかった。

窓番(33、既報の7日と同じ担当)は「見送るだけだった影が、今日は荷物のようなものを背負って歩き出した。集落ごと動くのか、何人かだけが動くのか、視野が狭くてそこまでは分からない」と記録用紙に残した。荷物とみられる包みを背負う影が2つ、身軽な影が2つ、計4つの人影が群れの進行方向へ向かったという。

■季節か、何かの合図か

次元調査課は、集落の影が巨獣を恐れていないこと、巨獣が集落を踏まないことをこれまで確認済みとしてきたが、両者が同じ方向へ移動する様子が記録されたのは今回が初めて。担当者は「巨獣が先に動いたのか、影の側に先に動く事情があったのかも、順序としては分からない。開口中に見えたのは、両方が北へ向かっていた、という結果だけだ」と述べ、慎重な言い回しを崩さなかった。季節的な移動である可能性、水場を求めた移動である可能性のいずれも、既報のとおり「向こうに季節があるのかどうかも確かめられていない」段階にとどまる。

■湯呑みは、今回は動かず

既報の7日の開口では、群れの歩みの振動で窓室の湯呑みが3センチ動いたが、13日の開口では群れが視野の遠方を移動したため、振動はほとんど記録されなかったという。窓番は「湯呑みが動かなかった朝も、ちゃんと記録している。動かなかったことも、記録のうち」と話した。

■引き続き未解明のまま

次元調査課は、群れの移動が今後も北へ続くかどうかを注視するとしつつ、「向こうの事情を、こちらの言葉で決めつけないことが、この面のいちばんの仕事だと思っている」と述べるにとどめた。第4窓は13日午前時点でも観測を継続しており、次の開口時期は分からない。戸田輪記者は「見送っていた影が、歩き出した。それだけで、こちらの朝は少し違って見えた」と結んだ。

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