学生壁上競走、豊洲工業が東雲実業下し開幕6連勝で準決勝進出 保護者席は400席に拡大
学生壁上競走・秋予選の準々決勝が16日、亀戸第二壁面で行われ、16校による8試合の末、準決勝進出の8校が出そろった。開幕から5連勝で最有力視されていた私立豊洲工業は、昨秋準優勝の私立東雲実業と対戦し6段3連-5段4連の接戦を制し、開幕6連勝で秋予選を勝ち上がった。既報の仮設保護者席は200席から400席に拡大され、満席となった。
■ 最大の山場、豊洲工業対東雲実業
既報のとおり、この日の目玉は開幕から5連勝中の私立豊洲工業と、昨秋準優勝の私立東雲実業(3回戦で唯一の初出場8強・都立辰巳高校を下している)との対戦だった。第4レーンで行われたこの試合は序盤から段差が詰まる展開となり、両校とも4段目で一度足を止める場面があった。最終盤で豊洲工業のアンカーが6段目に到達して連続を3まで伸ばし、東雲実業を振り切った。豊洲工業の主将(3年)は「東雲さんは強かった。うちの練習量を見せつける、というより、相手のミスを待つ試合になった。次の相手はもっと強いはず」と気を引き締めた。敗れた東雲実業の顧問は「去年の準優勝は結局、決勝で足が止まった経験でした。ここで負けたことも、来年につながる負け方だと思いたい」と振り返った。
■ 港北学院、初の8強
他の7試合では、初出場ながら3回戦を勝ち上がっていた私立港北学院が、経験校の都立潮見高校を4段2連-3段3連で下し、初出場校として今季初の8強入りを果たした。港北学院の顧問は「うちは今季発足したばかりの部。部員も8人しかいません。ここまで来られたのは選手の集中力です」と話した。同校は学生連盟が9月3日に実施した「壁慣らし」(既報)にも参加しており、当時は3段目までしか登らせてもらえなかった経験が今回の8強入りにつながったと顧問は説明する。このほかの6試合はいずれも経験校同士の対戦となり、大きな波乱はなかったが、私立豊洲工業と並ぶ優勝候補の一角とされる強豪校も、接戦の末に5段4連という僅差で勝ち上がっている。
■ 満員の保護者席、けが人なし
既報のとおり拡大が検討されていた仮設保護者席は、200席から400席へと倍増し、この日は開場前から列ができるほどの盛況となった。連盟担当者は「昨年までは保護者は立ち見が基本でした。席ができたことで、試合を最後まで見て帰る方が増えた印象です」と話す。連盟によると、安全講習の義務化(既報)以降、大会でのけが人報告は引き続きゼロだという。
■ 今後の日程
準決勝は今月下旬、決勝は例年どおり11月・亀戸第二壁面で行われる予定で、組み合わせは近日発表される。豊洲工業は今季ここまで無傷の6連勝で最有力候補の座を守ったが、主将は「無傷というのは、まだ本当に強い相手と当たっていないということでもある」と慎重な姿勢を崩さなかった。プロの壁上競走リーグも既報のとおり18日に最終節を控えており、学生・プロ両方の壁上競走が今月後半、亀戸第二壁面と堀川壁面でそれぞれ山場を迎える。
準決勝進出8校の中には、既報の秋予選初出場62校のうち生き残ったのは港北学院1校のみとなった。連盟担当者は「初出場校が3回戦、準々決勝と勝ち上がったのは今季の履修状況を見ても異例」と評価する一方、「経験校との地力の差は、準決勝でより明確に出るはず」とも話し、この先の戦いを注視する構えを見せた。会場となる亀戸第二壁面は、既報の私立汐見丘高校が甲子園ならぬ秋季高校野球で創部初優勝を挙げた州崎第一球場と同様、今季の学生スポーツの主要な舞台の一つになっている。
