第1窓「灯しの街」、きょう夜に開見込み 灯窓茶房は開業3日目も満席続く
次元調査課は20日午前、第1定常窓「灯しの街」について「開見込み・夜」と発表した。既報のとおり18日に開業した民間喫茶店「灯窓茶房」は3日目のきょうも満席が続き、抽選に外れた見学希望者の新しい居場所として定着しつつある。窓そのものの開閉は今夜まで分からない。
■ 「開見込み・夜」の発表
次元調査課は20日午前6時、第1定常窓「灯しの街」について「開見込み・夜」との見立てを示した。既報のとおり開閉そのものはまったく予報できないため、あくまで見込みにすぎないが、担当者は「近ごろは開く夜が続いている印象はあるが、統計的な裏付けを言えるほどのものではない」と慎重にコメントした。
■ 灯窓茶房、3日連続の満席
18日に開業した民間喫茶店「灯窓茶房(ともしまどさぼう)」は、既報の開業初日約90人の来客から間を置かず、20日午前の時点ですでに午後の予約枠が埋まっている状態だという。店主の宮井朔さん(38)は「初日は想定の3倍と驚いたが、2日目、3日目とむしろ増えている。うちの席数(18席)ではどうにもならない日が続いている」と話す。
来店客の多くは既報どおり第1窓の一般見学抽選に外れた人たちで、20日も家族連れの姿が目立った。3回連続で抽選に外れたという常連客の一人(29)は「もう見学よりも、ここで待つこと自体が楽しみになってきた。きょうは開くかもしれないと聞いて、仕事帰りに寄ることにした」と話した。
■ 「窓室の代わりにはならない」再確認
次元調査課は既報のとおり、灯窓茶房の開業を「民間の取り組みとして歓迎する」としつつ、「あくまで観測やぐらの外側の話であり、窓室そのものの機能や役割を代替するものではない」との立場を繰り返している。20日の取材でも担当者は「見学の抽選倍率(1日80人枠)が下がるわけではない。ただ、外れた方の待ち時間の選択肢が増えたのは悪い話ではない」と述べた。
■ 宮井さんの新しい試み
宮井さんは20日、既報で明かしていた構想の進み具合についても語った。「窓番の日誌の一節を店内に貼り出せないか、次元調査課に相談していると話したが、担当者から『許可の範囲を詰めている』という返事をもらった。向こうの世界の答えではなく、こちら側で働く人の言葉を紹介する場所にしたい、という考えは変わっていない」。
■ ほかの窓、静かな一日
一方、第2窓「機構の海」は既報のとおり17日の再開口以来、20日午前時点で再び閉じたまま。第3窓「粘体の沼」は18日深夜の「見張り」接触観測(既報)以来、目立った動きの報告はなく、次元調査課は「きょうのところは、いつもどおりの静かな窓だ」としている。第4窓「巨獣の原野」、第5窓「剣の国」もともに「閉」で推移した。
■ 見学希望者の声
灯窓茶房で開口を待っていた小学生の男児は「窓が開いたら、お店の窓からでもやぐらの明かりが強くなるのが分かるらしい。それを見るだけでも来た甲斐がある」と話した。付き添いの祖母(66)は「昔は窓なんてものはなかった。それが今では、開くか開かないかを楽しみに待つ店ができている。この街も変わったものだと思う」と笑った。
戸田輪記者は「抽選に外れた人の数だけ、待ち方の工夫が生まれる。窓そのものが増えなくても、街の側の受け止め方は日々広がっている」と結んだ。第1窓が実際に開くかどうかは、今夜を待つほかない。
