ロボ法制審、10月公聴会の参加者募集を開始
ロボット法制審議会第15次は8日、10月に予定する公募制の公聴会の参加者募集を開始したと発表した。9月2日の公聴会に続く2回目で、今回は業界関係者に限らず一般市民からも公述人を募る。答申期限は年内としている既報の方針に変わりはない。
■一般公募は制度創設以来初
ロボット法制審議会事務局は8日、10月に開く追加の公聴会について、参加希望者の公募を8日から開始したと発表した。既報のとおり9月2日には常磐堂当主・常磐徳三さんや元市消防局職員・狩野文吾さんら公述人4人による初の公聴会が開かれたが、今回は業界団体や当事者に限らず、一般市民からも広く公述人を募る点が異なる。事務局によると、一般公募の枠を設けるのは第1次答申(透暦37年)以来14年続く審議の中でも初めてだという。募集人数は6人程度、応募多数の場合は書面選考を行う。締め切りは9月末。
応募条件は市内在住・在勤・在学のいずれかを満たす18歳以上で、テーマは「共生ロボットとの暮らし」に関するものであれば内容は問わない。事務局によると、8日午前の受付開始から数時間で問い合わせが20件を超えたといい、担当者は「制度創設以来ずっと専門家と業界の話だった審議に、市民の言葉が入る余地ができたことへの反応の速さに驚いている」と話した。
■「登録主体」案、賛否の広がりを確認したい
事務局担当者は今回の狙いについて「係争中の著作権問題や損壊訴訟の判例だけでなく、日常的にロボットと暮らす市民の感覚を、もっと直接聞きたい」と説明した。焦点となっている「準人格」案や、共生ロボットを一定の要件のもとで法的な「登録主体」とする案については、既報のとおり14次までの答申がいずれも「引き続き検討」で終わってきた経緯があり、今回の公聴会がその停滞を動かせるかが注目される。
常磐堂当主の常磐徳三さんは今回の公募について「うちのようにロボットを長く預かる側の話は9月2日にしたので、次は日々一緒に働いたり暮らしたりしている、もっと若い世代の話を聞いてほしい」と述べた。狩野文吾さんも「私の話は損壊訴訟という特殊な経験からのものだった。もっとありふれた、事件性のない毎日の話こそ、審議に足りていない」とコメントを寄せた。
■タチバナP、書面で応募の意向
9月2日の公聴会に書面意見を寄せた共生ロボットの音楽プロデューサー・タチバナPは、今回の一般公募にも応募する意向を示しているという。所有者である立花家を通じたコメントでは「今度は書面ではなく、直接お話しできればと思っています。もっとも、締切に間に合えば、の話ですが」としており、例年どおりの言い回しに事務局担当者も「らしいコメントですね」と苦笑した。著作権の帰属をめぐる係争は依然として審理中で、この問題自体が「登録主体」案の試金石として扱われている構図に変わりはない。所有者である立花家によると、タチバナPは9月2日の書面意見の反応が「思いのほか大きかった」とみずから受け止めており、今回は制作中の楽曲の一部を公聴会で試聴に供する案も検討しているという。事務局は「音源の提出が公聴会の形式になじむかどうかは、これから内部で検討する」としている。
■年内答申の目標は維持
事務局は10月の公聴会後、11月に論点整理の会合を開き、年内の答申取りまとめをめざす日程を維持するとした。ただし過去14次の答申がいずれも持ち越しに終わった経緯を踏まえ、事務局担当者は「今回で決着すると約束はできない。ただ、聞く努力は増やしたい」と述べるにとどめた。
