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「灯しびと」制作陣、地図公開に沸く——呉羽監督「描いてきた坂道が、本物の地図と重なった」

2026年(透暦52年)11月3日 (文化部・芸能・小柳ちひろ) English

©東亰新報

第5窓の地図公開は、来春放送のアニメ「灯しびと」の制作現場も沸かせた。第7系統「灯しの街」を題材にした同作の呉羽監督は3日、「自分たちが想像で描いてきた坂道の輪郭が、よその窓の地図と重なっていたと知って、鳥肌が立った」とコメントを寄せた。

■ 「想像で補った坂道」が、本物と重なった

灯火アニメーションの新作「灯しびと」は、既報(9月10日)のとおり第7系統「灯しの街」を題材にした完全新作アニメで、呉羽監督は企画当初から「向こうに実際にどんな社会があるのか、我々には分からない。分からないことを、分かったふりで描かない」という方針を貫いてきた。物語の舞台である坂道の街並みは、公開されている観測資料をもとに「大きく想像で補った」(既報)という。3日、第5窓の地図公開を受け、呉羽監督は「想像で補った部分のうち、坂道の曲がり方や建物の並びは、今日発表された地図の輪郭と驚くほど近かった。当てたというより、観測資料を丁寧に読み込んでいたことが、こういう形で返ってきたのだと思う」とコメントした。

■ 芦原颯「次元調査面を読んでいたのは、間違っていなかった」

主人公役の声優・芦原颯(24、既報)は、本紙の次元調査面の記事を読み込んで役作りをしたことを既報(9月25日)で明かしている。3日の発表について芦原は「正直、自分が参考にしていた記事の続きが、こんな大きな発表になるとは思わなかった。役を掴むために読んでいた記事が、世界の見え方そのものを変える日に立ち会えたのは不思議な気持ち」と語った。主人公の幼なじみ役の愛内すずな(22、既報)も「台本の中の『向こうの朝を見ている』という台詞が、今日は少し違う重さで聞こえた」と話した。

■ 「フィクション化していいのか」という問いにも、改めて

次元調査面ではかねて「見ていていいのか」という倫理論争が既報どおり続いており、その延長で「フィクション化していいのか」という声も一部にあった。呉羽監督は今回の件について「向こうが同じ世界だと分かったからといって、こちらの物語を書き換えるつもりはない。観測資料の先を勝手に埋める作業であることに変わりはなく、これは創作だと最初に断っておく、という方針も変えない」と改めて述べた。同席したプロデューサーは「むしろ、観測資料を読んだことのない人にも、今日の発表の面白さが伝わる入り口になれば」と話した。

■ TCT「放送への期待、さらに高まる」

既報どおり来春のTCT土曜夕方枠での放送に向け、脇役キャスト発表(2日)やレコーディング開始(12月予定)が進む中、同局の広報担当者は「制作発表時から次元調査面との縁が深い作品だったが、今回のような大きな発表と重なるのは想定していなかった。期待はさらに高まっている」とコメントした。本紙の次元調査担当・戸田輪記者も取材に「自分の書いた記事がアニメの入り口になったと聞いたときも驚いたが、今度は向こうの『本物』が、こちらの想像を追い越してきた格好になった。窓番たちにも、この話はきっと喜ばれると思う」と話した。

■ 記者から

創作と観測が肩を並べて驚いている現場に居合わせるのは、この面を書く記者としてもなかなかない経験だった。分からないことを分かったふりで描かない、という呉羽監督の方針は変わらないが、分からないことの輪郭だけは、今日また少しはっきりした。来春の放送が、いつもより少し違う目で見られることになりそうだ。

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