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灯火アニメーション、新作「灯しびと」を発表 着想は本紙の次元調査面から

2026年(透暦52年)9月10日 (文化部・芸能・小柳ちひろ) English

©東亰新報

外来系技術ものに強いアニメ制作会社・灯火アニメーションは10日、第7系統「灯しの街」を題材にした完全新作アニメ「灯しびと」を来春から東亰中央テレビ(TCT)で放送すると発表した。呉羽監督は会見で、着想の一つに本紙の次元調査面の記事を挙げた。

■発表は10日、京橋で

灯火アニメーションは10日、京橋の本社で記者会見を開き、来春から放送する新作テレビアニメ「灯しびと」を発表した。舞台は、次元調査課が第7系統と呼ぶ世界線の観測対象「灯しの街」を下敷きにした、石造りの高層都市。既報のとおり定常窓の中で最も観測実績の長いこの系統は、住人が壁のくぼみに手を当て「式」と仮称される手順で灯りをともす様子などが、3年にわたり詳しく記録されてきた。

■「観測ではなく、想像で」

会見に立った呉羽監督は「灯しの街の観測資料は読めば読むほど、都市の生活の手触りが伝わってくる。ただし、これは観測記録ではなく、完全な創作だということは最初に断っておきたい」と述べた。物語は、灯りをともす仕事を代々受け継ぐ少年が主人公で、「式」の技法や街の制度は、公開されている観測資料をもとに大きく想像で補ったという。呉羽監督は「向こうに実際にどんな社会があるのか、我々には分からない。分からないことを、分かったふりで描かないことだけは守った」と話した。

■着想は次元調査面の記事

呉羽監督は企画のきっかけについて「うちのスタッフが、東亰新報の次元調査面を毎朝の日課で読んでいた。窓番の日誌の一節を引いた記事があって、そこに出てくる『向こうの朝を見ている』という言葉が、そのまま企画書の最初の1行になった」と明かした。本紙の次元調査担当・戸田輪記者は取材に「自分の書いた記事がアニメの入り口になったと聞いて、正直驚いた。窓番たちにも伝えたい」とコメントした。

■TDA「公開資料の範囲内で」

TDA次元調査課は、今回の企画について事前に相談を受け、公開済みの観測資料の使用を許可したことを明らかにした。担当者は「観測資料の商業利用には申請と審査の手続きがある。今回は公開範囲を超えた使用がないことを確認した」と説明し、「作品の内容そのものについて当課がコメントする立場にはない」と述べるにとどめた。既報のとおり窓グッズを扱う民間業者からの相談も相次いでいるといい、次元調査課は画像の公式な扱いを引き続き検討中としている。

■倫理論争との距離感

次元調査面ではかねて「見ていていいのか」という倫理論争が既報のとおり続いており、その延長線上に「フィクション化していいのか」という声も一部にある。呉羽監督はこの点について「フィクションにすることで、逆に『分からないものを分からないまま楽しむ』という向き合い方を、もっと多くの人と共有できるのではないかと思っている」と述べた。会見に同席した灯火アニメーションのプロデューサーは「向こうを娯楽の道具にしたいわけではない。むしろ、次元調査面を読んだことのない人に、あの記事の面白さを届けたい」と話した。

■放送は来春、TCT土曜枠

「灯しびと」は全12話を予定し、来春からTCTの土曜夕方枠で放送される。主人公の声優は近日発表とされ、主題歌はまだ決まっていないという。会見場には報道陣のほか、次元調査面の記事を切り抜いてファイルしているという学生ファンの姿もあり、「窓番の日誌が、まさかアニメになるとは思わなかった。放送が待ちきれない」と声を弾ませた。

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