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堀川壁面、乾いた壁が制す 尾張、東亰RCの4連勝阻む 汀島は自己最高9段目

2026年(透暦52年)9月5日 (文化部・遠野汀) English

壁上競走リーグ第20節は4日夜、尾張の本拠地・堀川壁面で行われ、6位・尾張が首位・東亰RCを7段1連-6段4連で下した。前売り完売の一戦は本拠地無敗の尾張が制し、東亰RCの4連勝はならなかった。17歳の汀島るいは自己最高となる9段目に到達したが、勝敗を覆すには至らなかった。

■乾いた壁、今季も無敗

壁上競走リーグ第20節、首位・東亰RC対6位・尾張は4日午後7時、尾張の本拠地・堀川壁面(尾張2丁目)で行われ、尾張が7段1連、東亰RCが6段4連で、尾張が制した。既報のとおり前売り券は開幕から最速ペースで完売しており、満員の観客が見守る中、堀川壁面で今季無敗を貫く尾張が、3連勝中で乗り込んだ首位・東亰RCの4連勝を阻んだ。試合は序盤から1段差の攻防が続き、決着は最終局面までもつれた。

試合は午後7時5分、東亰RCの第1走が先行して2段目を奪う立ち上がりとなった。だが尾張は第2走の時点で追いつき、以後は互いに1段先んじては相手に取り返されるという展開が続いた。堀川壁面名物の「乾いた壁」は湿りが少なく足がかりが安定するとされ、地元の観戦歴の長いファンによると「差がつきにくい壁だからこそ、最後まで分からない試合になりやすい」という。東亰RCは前節、雨の亀戸第二壁面で北都を下して3連勝としていたが、乾いた壁という異なる条件への対応が最後まで課題となった。尾張の監督は試合後、「乾いた壁は正直者。今日はうちの方が、正直に壁と向き合えていたと思います」と振り返った。

■汀島、自己最高の9段目も及ばず

東亰RCは第3走に起用した17歳の汀島るいが終盤、自己最高となる9段目に到達し、19節で記録した自己ベストをさらに更新した。既報のとおり、汀島には10代選手として初の月間MVP選出がかかっており、リーグ広報は試合後、「個人記録としては申し分ない内容でした。選考は試合結果とは別の基準で見ています」とコメントした。汀島本人は「9段目は、正直びっくりしました。壁の方が先に『行っていいよ』って言ってくれた気がします」と、いつもの独特な言い回しで話した一方、「勝てなかったのは、また別の話です」と結果には淡々とした表情を見せた。汀島が9段目に到達した瞬間には堀川壁面の観客席からも歓声が上がったが、それでも点差は覆らず、東亰RCのベンチは静かなままだったという。

尾張の守備陣は、加入2年目の第2走選手が相手の得意経路を先読みする働きを見せ、東亰RCの主力の登坂を要所で遅らせた。この選手は今季ここまで、堀川壁面での無敗を支える存在として既報でも触れられてきたが、試合後は「相手が誰であれ、うちがやることは同じです」と短く話すにとどめた。東亰RCの監督は敗因について「対策が足りなかったとは思いません。ただ、今日はあの第2走に、うちの一番良い経路を先に読まれ続けました」と率直に認めた。

■観客席にも学生ファンの姿

満席となった堀川壁面には、既報のとおり翌5日開幕の学生壁上競走を控えた高校の部員や保護者の姿もあった。私立豊洲工業の壁上競走部顧問は取材に「生徒には行っていいとは言えませんが、行った生徒がいるのは把握しています」と苦笑交じりに話しており、この日の観戦が翌日の開幕戦にどう影響するかも注目された。会場では今季から夜間試合限定で導入された手荷物検査の列が1本増設されたが、大きな混乱はなく、試合終了後の退場も比較的スムーズに進んだという。

■優勝争い、残り2節に持ち越し

この結果、東亰RCは勝点44のまま変わらず首位を保ったが、同日行われた別会場では2位・浪速WCが北都を下して勝点を38から41に伸ばし、首位との差は3に縮まった。残り2節を残し、優勝争いは東亰RCが依然優位に立つものの、堀川壁面で足踏みしたことで浪速WCに再び望みをつないだ形となった。壁上競走リーグチケットの担当者は「残り2節も、この調子だと早めの完売が続きそうです」と話している。

尾張は本拠地・堀川壁面での今季の連勝を守った一方、順位表では依然6位にとどまる。同クラブの広報は「うちは今日勝つための壁を持っている、というだけの話です。順位はまた別です」と話し、本拠地の強さと総合成績の隔たりについては多くを語らなかった。東亰RCの監督は「3連勝が止まったのは残念ですが、まだ首位です。次の壁で取り返します」と気持ちを切り替えた様子を見せた。次節・第21節の日程は近く発表される見通し。乾いた壁で足踏みした首位が残り2節をどう戦うか、そして汀島の9段目という記録が勝敗とは別の物差しでどう評価されるか、両方が今季終盤の見どころになりそうだ。

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