壁上競走・最終節あす 勝点44の両雄、別会場で優勝を懸ける
壁上競走リーグの最終節・第22節が18日、行われる。既報のとおり首位・東亰RCと2位・浪速WCはともに勝点44で並んでおり、両者は直接対決せず、東亰RCは本拠地・亀戸第二壁面で北都と、浪速WCは敵地・堀川壁面で本拠地無敗の尾張と、それぞれ別会場で優勝を懸ける。前売り券は両会場とも完売した。
■ 直接対決ではない、という巡り合わせ
壁上競走リーグの最終節・第22節が18日、行われる。既報のとおり、11日の第21節で浪速WCが東亰RCを7段3連-6段4連で下した結果、両チームの勝点はともに44で並んだままシーズン最終盤を迎えている。優勝の行方は明日一日で決まるが、組み合わせはすでに13日の発表どおりで、首位・東亰RCと2位・浪速WCが直接顔を合わせることはない。東亰RCは本拠地・亀戸第二壁面で北都と、浪速WCは敵地・堀川壁面で尾張と、それぞれ別の会場・別の相手を相手に、同じ夜、同じ時間帯に優勝を懸けて壁を登る。
リーグ広報は17日、「勝点で並んだ2チームが同じ壁で決着をつける形にならなかったのは、組み合わせの巡り合わせに過ぎない。順位の決め方についても、例年どおり内訳は説明しない」と述べるにとどめた。本紙も既報の立場どおり、n段n連の細かい規定には立ち入らない。
■ 東亰RCの相手・北都
東亰RCが本拠地に迎える北都は、既報の8月29日の第19節で東亰RCに6段3連-6段1連で敗れているほか、今季ここまで上位陣との対戦成績が振るわない。北都の主将は取材に「相手が優勝を懸けている試合の壁は、いつもより硬い。うちにできるのは、その硬さを面白がることだけです」と話した。東亰RCの監督は「北都さんの壁面適応は侮れない。うちが崩れる隙は、たぶん向こうが一番よく知っている」と警戒感をにじませた。
■ 浪速WCの相手・尾張、本拠地無敗の壁
一方、浪速WCが乗り込む堀川壁面は、既報のとおり9月4日の第20節で東亰RCの4連勝を阻んだ尾張の本拠地で、今季ここまで無敗を保っている。浪速WCの主将・灘岡潮(29)は「入りの速さ」で知られる第1走担当だが、17日の取材に「本拠地の壁は、相手より先に自分たちを試してくる。うちの入りが速いのか、向こうの壁が硬いのか、登ってみるまで分からない」と語った。尾張の監督は「無敗というのは記録であって保証じゃない。優勝を懸けた相手が来るのは、うちにとってもちょうどいい壁だ」と迎え撃つ構えを見せた。
■ 汀島るい、いつもの言い回し
東亰RCの第3走・汀島るい(17)は既報のとおり第21節で自己最高の10段目に到達しながらも敗れている。優勝を懸けた一戦を前にした心境を問われ、汀島は「壁は、明日の壁がどんな壁かなんて教えてくれません。今日もいつもどおり、ちゃんと寝るだけです」と、いつもの調子で多くを語らなかった。既報のとおり10代選手として初の月間MVPが取り沙汰される汀島だが、リーグ広報は今回も「個人記録と勝敗は別の基準で見る」との立場を崩していない。
■ 前売り券は両会場とも完売
亀戸第二壁面・堀川壁面とも、前売り券は17日までに完売した。既報のとおり第20節・第21節と連続で早期完売が続いていたが、優勝を懸けた最終節は両会場とも過去最速のペースだったという。リーグ広報によると、当日券の発売は行わない方針で、堀川壁面については地元の尾張後援会が近隣住民向けの立ち見エリアを別途設ける調整を進めているという。
■ 順位の決め方は「解説しない」
勝点で並んだ2チームが、それぞれ異なる相手・異なる会場で試合を終えた場合にどう優勝を決めるのか、リーグ規定の詳細は公表されていない。既報のとおり、リーグはn段n連の内訳や順位規定を「解説しない」という立場を一貫させており、17日の取材でも広報担当者は「規定は規定として存在するが、紙面で数字の意味を説明したことは一度もない。今回も変えるつもりはない」と述べた。観戦歴の長いファンの一人(52)は「分からないまま最後まで見届けるのが、この競技の一番の楽しみ方だと思っている」と話した。
■ 学生壁上競走との重なり
既報のとおり、学生壁上競走の秋予選も準決勝が今月下旬に予定されており、プロと学生、両方の壁上競走が今月後半に山場を迎えることになる。連盟関係者は「亀戸第二壁面は、あすはプロの最終節で埋まる。学生の準決勝の日程は別会場・別日で調整している」と説明した。
■ 天候と透過指数
18日の天候は、TDA予報課の17日発表によれば大きな崩れはない見通し。亀戸第二壁面のある城東地区の透過指数は「中」で推移しており、揺らぎ規制による大会中断の可能性は「現時点では低い」(TDA)という。堀川壁面周辺は指数「低」で安定している。
■ 監督・選手のコメント
東亰RCの監督は最後に「今季何度も『総合力』と言われてきたが、明日はその総合力を一晩で証明する日になる。選手たちには、いつもどおりの壁を登ってほしいと伝えた」と話した。浪速WCの灘岡は「差3を追いついて並んだ時点で、うちの目標は半分終わった。残り半分は、明日、うちの選手たちが自分で決める」と言い切った。遠野汀記者は「並んだ勝点の意味を、今季もついに誰も解説しないまま、あす二つの壁で答えが出る。それでいいのだと思う」と結んだ。
