外れ続けた24人に、窓から便り 第1窓、特別見学の案内届く
便りが届いたのは、まだ一度も窓を見ていない人たちのところだった。TDA次元調査課は31日付で、第1窓「灯しの街」の一般見学抽選に100回以上応募しながら一度も当選していない24人に、抽選に代わる特別見学の案内を発送したことが1日、分かった。既報の只野恵美子さん(58)が104回目でようやく当選したのとは対照的に、今回の24人はなお「外れ続けている」人たちだという。
■ 「落選」ではなく「特別案内」
第1窓「灯しの街」の一般見学は1日80人の抽選制で、既報どおり倍率は常時20倍を超える。次元調査課は31日、応募回数が100回を超えてなお一度も当選していない人のうち、連絡の取れた24人に対し、抽選とは別枠の「特別見学案内」を書面で送付した。担当者は「『外れ』という言葉を使わずに済む形を考えた。順番が来た、という案内にしたかった」と話す。案内の内容は、来年1月までの平日に設ける小規模な特別見学枠(1回5人まで)への優先招待で、通常の抽選には今後も変わらず応募できる。
■ 「127回」のひとり
24人のうちの一人、城東地区に住む福住菊乃さん(72)は、第1窓が稼働した2024年の夏から応募を続け、これまでの応募回数は127回。「数えてはいるけれど、数えるたびにため息が出るので、本当は数えたくない」と笑う。案内を受け取った31日の夕方、郵便受けを開けてすぐには気づかず、年金関係の書類かと思って後回しにしていたという。「封を開けて次元調査課の印を見たときは、正直、また何かの確認の書類かと身構えました。読み進めて、ようやく自分に届いた知らせだと分かりました」。
■ 只野さんの104回目との違い
既報のとおり、只野恵美子さん(58)は2024年5月から応募を続け、9月16日に104回目でようやく当選。その後、灯窓茶房の開業日にも立ち寄り、「外れた人のための店ができたことが、当選した今になってもうれしい」と話していた。今回の24人は、只野さんと同じかそれ以上の回数を重ねながら、なお当選に至っていない人たちである。次元調査課の担当者は「只野さんのように当たる人がいる一方、同じだけ応募して当たらない人がいるのは、抽選である以上避けられない。だからこそ、別の形で窓に近づく機会を作りたかった」と説明した。
■ 特別見学は「通常の見学とは少し違う」
特別見学枠は、通常の見学ツアーより人数を絞った代わりに、窓室の職員から開閉予報の読み方や「見える」仕組みについて、より詳しい説明を受けられる形になる予定。ただし開口が保証されるわけではなく、閉じたままの日に当たる可能性も変わらない。福住さんは「それでも、長く待った分だけ、ちゃんと説明を聞けるなら十分です」と話した。案内を受け取った別の一人、深川在住の男性(69)は「正直、もう当たらないと思って応募をやめようかと考えていた時期だった。やめなくてよかった」とコメントした。
■ 残る論点、「振替は公平か」
次元調査課はこの措置について、「抽選の公平性を損なわないよう、当選者数には影響させない」としている一方、庁内の一部からは「応募回数の多さを基準にすることが、別の不公平を生まないか」という議論もあったという。担当者は「結論が出ているわけではないが、今回はまず24人に案内を送ることを優先した」と話す。特別見学は来年1月末までに順次実施される予定で、次元調査課は「全員が窓の前に立てる日まで、案内を続ける」としている。



