与党「公開派」勉強会、初会合に30人 観測データ公開法案の修正論議に着火
観測データの原則公開を求める与党若手議員の勉強会が16日、国会内で初会合を開いた。既報のとおり今月第3週から水面下で動いていたグループで、この日出席したのは約30人。呼びかけ人の三宅奏太衆院議員(44)は会合後、「板挟みを言い訳にしない議論をしたい」と述べ、来月ヘルヴェティアで開かれる窓条約の多国間協議をにらみ、観測データ公開法案の修正論議を国会側から後押しする姿勢を鮮明にした。
■ 「勉強会」から「初会合」へ
観測データ公開法案をめぐり、与党内で公開原則の徹底を求める若手議員の集まりが、16日午後、国会内の会議室で初会合を開いた。既報のとおり、この動きは9月第3週から非公式に活動を始めていたが、正式な会合として開かれたのはこれが初めて。出席は約30人で、当初の見込みより多い顔ぶれになったという。
会合後の取材に応じた呼びかけ人の三宅奏太衆院議員(44)は、「正式名称は決めていない。今日はまず、誰が何を心配しているかを机の上に出す会にした」と説明した。三宅氏は当選3回、外交・安全保障を専門とする党内では中堅どころで、これまで表立った動きは控えてきたが、既報の窓条約をめぐる実務協議の難航を受け、「国会側からも一定の意思表示をすべき局面に来た」として勉強会の結成を主導したという。
■ 板挟みの構図、国会にも
観測データ公開法案は現在、臨時国会(12日召集)で会期前半の審議入りに向け与野党が調整に入っている段階。既報のとおり、政府はノルディア連合が求める全面公開路線と、同盟国アメリアが求める「同盟国優先供与」路線の間で板挟みの立場にある。三宅氏らの勉強会は、この構図を政府任せにせず、法案の修正協議を通じて公開色を強める方向へ議論を動かしたい考えとみられる。
会合では、来月ヘルヴェティア連邦ジェネーバの国際次元境界機構(IDBO)本部で開かれる窓条約の多国間協議(既報)を意識した発言が相次いだという。出席した議員の一人は「アメリア・ノルディア連合・ドイチェ連邦が同じ席につくこの機会を逃すと、次はいつになるか分からない。法案の姿勢が定まらないまま代表団を送り出すのは心もとない」と語った。一方で、産業界(観測機器・保険関連)への影響を懸念する声も出たといい、会合は結論を出さずに終わった。次回は今月内をめどに開く方向で調整している。
■ 外務省・経産省は静観
外務省筋は勉強会の発足について、「議員間の議論は歓迎するが、交渉のカードを国会審議の場で先出しすることには慎重であってほしい」とコメントした。窓条約交渉の実務を担う雨宮悠一審議官(55、既報)は直接のコメントを避けたが、周辺には「板挟みであることを隠さずに交渉するしかない、という立場は変わらない」と語ったという。経産省の窓機部品担当者も「法案の帰趨は国会マターだが、部品供給の現場としては予見可能性がほしい」と述べるにとどめた。
観測関連株は16日、勉強会の発足報道を受けて小幅な値動きにとどまった。東亰精密光学は前日比横ばい、八谷計器はわずかに続伸した。市場関係者は「法案がどちらに転ぶかまだ読めない段階では、株は動きようがない」と話している。
■ 議連との違い、今後の見通し
漂着記念日の祝日化を目指す超党派議連(既報)とは異なり、三宅氏らの勉強会は与党内に限られた政策志向の集まりで、法案の中身に直接切り込む点で性格が異なる。三宅氏は「議連さんのように横断幕を立てるつもりはない。地味に、法案の条文を詰める会にしたい」と述べた。
正式名称とメンバーの最終確定は今後の課題として残る。9月15日時点で本紙が報じたとおり、結成の有無自体が現時点で未確定だった経緯を踏まえ、三宅氏は「きょう集まった30人がそのまま母体になるとは限らない。増えるかもしれないし、絞られるかもしれない」と話し、月内の正式な体制固めを目指す考えを示した。臨時国会の会期は12月中旬までの見通しで、法案審議の行方とあわせて今後の焦点となる。
