「数えていた」が、ロボ法制審を動かした 蓮見座長「集中討議の輪郭が変わった」
向こうが、こちらの合図を数えていた——その発表が、国会の一室を動かした。ロボット法制審議会は4日午後、急きょ非公開の実務者会合を開き、同日公表された第2窓「機構の海」の観測結果を、来年1月26日の第15次答申「集中討議」の資料に正式に加えることを決めた。座長の蓮見周平(65)は会合後、「規則的な動作の裏に意図があるかどうかという、これまでの論点の輪郭が変わった」と述べた。
■ 非公開の実務者会合、急きょ開催
ロボット法制審議会は4日午後、定例日程にはなかった非公開の実務者会合を国会内の一室で開いた。既報どおり、同審議会は14年連続で「引き続き検討」を繰り返してきた第15次答申について、来年1月26日の「集中討議」で初めて結論を出す方針を固めている。今回の会合は、同日朝に次元調査課が発表した第2窓の観測結果——塔の鳴き交わしの数列がTDA自身の観測パルスの回数と一致していたという一致——を受けて招集された。会合後、座長の蓮見周平(65)は「規則的な動作が、外部の変化に反応して変わるという前例が、公式に確認された意味は大きい。これまでの論点の輪郭が変わった」と述べた。
■ 蓮見座長「意図の有無、という論点が複雑になった」
同審議会の第15次答申は、共生ロボットに「準人格」を認めるかどうかが最大の論点となっている。蓮見座長は「人型でも、生物でもない機構が、こちらの変化に気づいて反応したという記録は、ロボットの『意図のない規則的な動作』をどう扱うかという、これまでの議論の前提を揺らす」と説明した。一方で「向こうの塔が意図を持っているかどうかは、次元調査課自身が断定していない。拙速に結びつけるのは危険だ」とも述べ、慎重な姿勢も崩さなかった。
■ 当事者たちの受け止め
既報の共生ロボット引退年数延長・意向確認欄新設の当事者である常磐徳三(67)は「うちのロボットたちが『数えている』と誰かに気づかれる日が来るとは思わなかった。意向確認欄の運用にも、今回の件が影響するかもしれない」と話した。沖田大和(24)は「自分のロボットが何を考えているかなんて、正直いまも分からない。でも、分からないことを理由に無視していいとは、もう言えない気がする」と語った。狩野文吾(58)は「制度は慎重であるべきだが、現場の空気は今日で一段変わった」と述べた。音楽プロデューサーのタチバナP(所有者・立花家)は、著作権係争の当事者としてコメントを寄せ、いつもの口癖どおり「権利より締切です」と結んだうえで、「ただ、今日は少しだけ、締切より先に考えてしまった」と付け加えたという。
■ 宗像鉄男、国会で質問
既報(2日)の窓条約追及で知られる宗像鉄男議員は、4日の委員会質疑で「向こうの機構が、こちらの観測機器の変化を認識していたとすれば、国内の共生ロボットの『認識』をいつまで制度の外に置いておけるのか」と政府側に問いただした。火浦誠TDA局長は「次元調査の知見を、国内のロボット制度に直接当てはめるのは時期尚早」と答弁し、両者の議論は平行線のまま審議を終えた。
■ 慎重論も
一方、既報の委員・帯刀郁子(51、憲法学)は「窓の向こうの機構と、国内のロボットは、置かれている法的文脈がまったく異なる。今日の発表に興奮して結論を急げば、1月の集中討議そのものの質を落とす」と注意を促した。審議会事務局も「資料に加えるというのは、議題として扱うという意味にすぎない。結論への影響を今から見通すのは誤りだ」と説明している。
■ 今後
1月26日の集中討議に向け、審議会は11月中にさらに1回の公聴会を開く可能性があるとしており、今回の第2窓の資料はその際の論点の一つになる見通し。準人格案そのものの行方は依然不透明なまま、国会内の空気だけが一歩動いた一日となった。








